小池百合子東京都知事を題材に、石井妙子氏が著した
「女帝 小池百合子」を読了。
前半の数章では、小池氏の盛られた経歴や嘘が暴かれますが、
いくらゴシップ好きの私でも、少々後味が悪くなりました。
誰だって履歴書にちょっと色をつけるのは許される、そう
思っていたので。しかし、政界に進出してから今日までの
後半は、興味深く読みました。
小池さんは良くも悪くもドライで、地盤を耕すなんてことは
絶対にしないタイプ。耕してない畑に愛着などないから、
新しい選挙区がオファーされれば、それに乗っかれる。
人とのつながりが希薄という小池さんの弱点を補って
いるのが、メディアを巧みに操る能力と言えそう。
クールビズや液体ミルクのキャンペーンは、上手でしたよね。
その裏で、環境大臣として、水俣病やアスベスト被害者には
こよなく冷淡なのだけど、それはまた社会の映し鏡のようでも
ありました。
最後まで読み通し、著者が問うているのは、彼女の作り出した
「物語」を増幅させ、世に出るのを手助けしたマスメディア
「物語」を増幅させ、世に出るのを手助けしたマスメディア
の責任なのだと感じました。
小池さんに取り込まれた政財界の重鎮も、どうなんでしょうね。