自民党大会 来賓に罵声 nikkansports.com(2012年1月23日8時9分)
自民党議員が来賓者にやじを飛ばす騒動が22日、発生した。この日、
都内のホテルで行われた自民党大会で、来賓としてあいさつした経団連
の米倉弘昌会長(74)がTPP参加の必要性を訴えた際、一部議員が
「TPOをわきまえろ」などと、声を荒らげた。国会ではやじの応酬に
なる政界でも、来賓者へのやじは異例。党内では、TPOをわきまえて
いないのは議員側だという指摘も出ており、打倒民主党で一致結束を
確認し合う場で、足並みの乱れが露呈した。
「自民党に期待するからこそ一点、率直に申し上げる」。米倉会長は
こう切り出すと、野田政権が進め、自民党内で賛否が分かれているTPP
に触れ、「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に不可欠な道筋として、
まずTPPだ」と、切り込んだ。
途端に会場の至るところから、やじが飛び始めた。「TPOをわきま
えろ!」「こんなやつに話をさせるな!」。米倉氏は「TPP推進に
ご尽力いただきたい」と続けたが、反発はさらに広がった。
「何がTPPだ!」。場内は騒然となった。
米倉氏はひるまず、消費税増税にも言及した。「消費税の早期引き
上げを含め、財政再建と社会保障の立て直しが求められている。国民、
国益本位の観点で政策 論議をリードしてほしい」と、自民党が拒否
する与野党協議参加を注文した。あいさつは約5分。演壇を降りる際
は「何を考えてんだ!」と罵声を浴びた。谷垣禎一総裁がすぐに歩み
寄り、握手を求めたが、米倉氏の表情は硬かった。(記事つづく)