鍼灸院クラルテのスタッフ日記

院長・受付嬢・事務のおねえさん・掃除のおばさんを一人でやってるスタッフの日記です。
ゆる過ぎる頻度で更新。

MITSOU

2022-01-24 | 本と雑誌

「ミツ バルテュスによる四十枚の絵」(ライナー・マリア・リルケ 序文 阿部良雄 訳 河出書房新社)


昨年の12月20日に、楽天ブックスで注文。
メーカー取り寄せになったんだけど、3週間経っても入荷しないってことで、一旦キャンセルになってしまい
再度1月15日に発注。
で、昨日ようやく届きました。

フランスの画家バルテュスが10歳の時に
愛猫ミツとの生活をインクで描いた四十枚の絵です。
リルケが序文を書いてます。(リルケは、バルテュスの母親の愛人だったそう!)
とても哲学的な文章で、ちょっと何言ってんだかわからない

ただ、最後の絵の「僕」は泣いていて、ミツとの別れがあったんだとわかります。

ところが、喪失というのは、まことに残酷なものでありながら、所有にたいして一指も触れることができない。
喪失は所有を終わらせると言いたければ言ってもいい。
喪失は所有を確固たるものにする。
突きつめればそれは第二の獲得にほかならない。
このたびはまったく内面的な、そして一段とまさって強烈な獲得。
きみだってそれを感じていたね、バルテュス。
もうミツの姿が見えなくなってから、きみは彼をもっとたくさん見るようになった。
(序文より引用)

これは、喪失の物語なのでした。
猫の名前「ミツ」は、日本に憧れを抱いていたバルテュスがつけたもので「光(ミツ)」。
もう死んでしまったウチ猫も「ひかり」って名前だったし、勝手につながりを感じたりして。

少しずつ噛みしめながら味わいたいと思います。

MITSOU 絵本
(H.P.FRANCEのサイトから拝借)

ずっとsold outになってるけど、H.P.FRANCEでは
ASTIER de VILLATTE社製のフランス語版も売られています。

コメント
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