ちょっと、ひと休み・・・として、宝石の話題というのは、とっても「私流」だとは思います でも、知ることって楽しくないですか?私はね、どんなことでも「知ること」が楽しくてなりません。60代も半ばになると、脳ミソが動いてるぞーーーー
みたいな時間を実感できることは、なかなかないのですよ。なので、「知らなかったこと」「今まで知っているつもりでいたこと」を知る機会は、すこぶる私も脳ミソも生きている
って感覚を味わえ、うれしい時間です、ふふふ。
「真珠」は、日本人にとって、とっても身近なジュエリーだと思います。「私は宝石には興味がありません」という方でも、慶弔どちらでも使えると言われている真珠のネックレスは、大抵お持ちではないでしょうか
その真珠を、あらためて定義の面からも見ていきましょう。
真珠とは、貝の中で作られます。貝の中には、貝殻を形成するための分泌物「外套膜」があります。偶然、貝の中に小さな石や寄生虫などの貝にとっての異物が入ってしまうと、貝殻を形成する分泌物が、その異物も一緒に取り込んでしまうわけです。本来であれば、つるりとした貝殻になるべきところ、異物が入ってしまったため、その異物が「コブのように」なって育つ・・・それが天然の真珠、なのですね つまり、真珠の成分は、貝殻、と同じなのです。
とは言え、そうそう頻繁に貝の中に異物は入らない そこで、人工的に小さな真ん丸の異物(異物、などと言ったら叱られますね。正式には「核」と呼ばれます)を混入させて、わざわざコブを作らせることが、養殖真珠、です。まさに、この技術は日本の技術なのです。
日本では昔から「真ん丸の真珠」が好まれます。「真円(しんえん)真珠」と呼ばれます。そして、ツルッツルで、歪さのない、コブっぽくないものが最高の真珠、とされ、非常に高価なものとなります
でもね、欧米では「バロック」と呼ばれる、いびつな真珠も好まれるのですよ たぶん、その理由は、日本では「大事な席に装う、唯一無二的なジュエリー」であることに対して、欧米では「慶弔だけではなく、単にオシャレなジュエリーとしての存在」だからでしょう。やっとここ数年、日本でも「バロック」の真珠のジュエリーも流通するようになってきました。
グレーっぽいデコボコの真珠、かなり黄色っぽい楕円に近いような真珠のネックレスをされるオシャレさんも登場。私のようなジュエリー好きにとっては、もっともっと、真珠も慶弔の時だけでなく、普段から気軽に使うジュエリーになればいいなあ、と思っています
先日、「私はジュエリーはしません」とおっしゃる方とお目にかかり、夕食をご一緒しました 人それぞれ、興味のあることはいろいろですから、私はその方とはジュエリーの話題になることはないだろう、と想像していたのですが・・・たまたま、その夜、私がその日に着ていたチュニックの色と、とっても似た色のリングをしていたところ、すぐ目に留まったらしく、すごーく素敵
とほめてくださいました。「それは何の石ですか?」「かわったデザインですね!」「見せていただいてもいいですか?」etc.etc. そんな話題になるとは想像もしていなかった私のほうが驚きました。
その日、私が付けていたリングはロシアの工房のもの。(その工房は、技術もデザイン性も高く、何よりもデザイナーでもあるその工房の代表者の方が、本当にお優しい素敵な方だったので、こんな状況になった今、私は万感の思いを込めて装います)
いろいろとお話をすると、大変興味を持って質問もしてくださり、楽しい楽しいと喜んでくださいました 「私は、ジュエリーを装うことはしないのですが、興味がない訳ではないのですよ
ただ、触れる機会、知るチャンスがあまりになかったのです。宝石って、すごくパワフルなものですねえ
見ているだけで、なんか元気になります
」
ジュエリーをされない方だとわかっていたので、いつもの私よりも、はるかにおとなしいジュエリーの選択ではあったものの、「左右の薬指にリング、ピアス、ネックレス、ブレスレット」と、やはりフル装備(笑)の私でしたので、きっとパワーを感じられたのでしょう
本当は、カメオのお話や、コンクパールのお話も書きたかったのですが、またそれは別の「ひと休み」の機会に・・・