模型工房クラフトベース工房主の気まぐれ日記

仕事での模型製作や、趣味のプラモ・ガレージキットの製作過程、TVや映画の事など、気の向くままに書いています。

映画「告白」感想

2010-07-01 20:35:45 | 感想
教え子に娘を殺された中学教師が、その教え子に復讐する。
その残酷なシチュエーションで話題の映画。

主演の松たか子が、子供たちに精神的に強烈なダメージを、じわじわと、淡々と与え続ける。
これがはまり役。

この、ダメージを受ける側の子供も、価値観があまりにも違いすぎて、人としての根本的なものが欠落しているような連中なので、あまり同情の感情は起きません。
中学生の未熟な精神、不幸な境遇という部分を差し引いても、やっちゃいけない事がありますからね。

とにかく、松たか子の、計算しつくした精神攻撃は、最初から最後まで徹底していて、まさに鬼。
決して直接には手を出さず、相手を追い詰めるだけ追い詰めます。

十年ほど前に「バトルロワイヤル」という、中学生同士が殺しあう映画が話題になりましたが、直接殺しあう場面をただつなぎ合わせただけの内容で、非常に薄っぺらな作品に感じました。
この「告白」は、登場人物それぞれの背景や考え方をきっちり表現したうえで、その弱点を突かれ追い込まれていく様子が、深く描かれ、いや~な恐怖を感じます。

この計算された「後味の悪さ」が、この映画を口コミでロングヒットに導いているように思います。

ところで、この映画の生徒たちは、みんなオーディションで選ばれた中学生だそうですが、作品はR-15指定を受けています。
これって、出演した子供たちは、自分の出演作品を見られないってことですよね?
コメント
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