「1990年代初頭からこれまでの約四半世紀、それぞれの階級で印象に残った選手を各階級3人ずつ挙げていっています。記載上のルールは各選手、登場するのは1階級のみ。また、選んだ選手がその階級の実力№1とは限りません。個人的に思い入れのある選手、または印象に残った選手が中心となります。」
上記の見出しで始まった「この階級、この選手」。2014年7月24日から先月25日まで、全17階級の自分の記憶に残った選手たちを掲載してきました。先月書き終えて気づいたんですが、ミニマム級はリカルド ロペス(メキシコ)ただ一人、ライトフライ級では、マイケル カルバハル(米/2014年8月6日付け)とレオ ガメス(ベネズエラ/2014年8月7日付け)の2人だけと少々拍子抜け。下から3番目のフライ級でようやく3人対戦が始まりました。
ミニマム級、ライトフライ級と自分の中では選ばれて当然の選手たちを選出しました。しかしフライ級に関していえば、中々予想外の選手たちを振り返っていました。その3人とは、ホセ ボニージャ(ベネズエラ/2014年8月25日付け)、ユーリ アルバチャコフ(露/協栄/2014年8月26日付け)、そしてダニー ロメロ(米/2014年8月28日付け)。この中で今でもユーリは不動ですね。ボニージャは既に忘れた存在になり、ロメロは期待外れという事で生き残るかも。ロメロはマルコ アントニオ バレラ(メキシコ)ぐらい期待していました。
フライ級になると下の階級とは違い、定期的に好選手を輩出してきました。ユーリやロメロと同時代に活躍した米国黒人初のフライ級王者マーク ジョンソン(米)。彼はフライ級とは思えない豪快な試合をしましたね。日本でもお馴染みで、WBC王座の17連続防衛に成功したポンサックレック ウォンジョンカム(タイ)。井上 尚弥(大橋)に完敗したオマール ナルバエス(亜)ですが、フライ級では16度もWBO王座の防衛に成功しました。ローマン ゴンザレス(ニカラグア/帝拳)の全盛期は同級だと思います。そのロマゴンとライトフライ級で対戦し、現在はスーパーフライ級の世界のベルトを腰に巻いているファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)もフライ級で一時代を築きました。内藤 大助(宮田)や坂田 健史(協栄)も人気のある印象に残る世界王者たちでした。田中 恒成(畑中)には同級に留まり、統一王者を目指してほしかったです。
そういえばマニー パッキャオやノニト ドネア(共に比)も、獲得した初の世界王座は同級のものでした。さすが伝統のクラスであるフライ級。今後も印象に残る選手をドンドン輩出していく事でしょう。