DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

白井 義男の同期生たち

2022年05月31日 05時51分34秒 | ボクシングネタ、その他雑談

5月19日は、白井 義男(シライ)氏が日本人として初めての世界王者となった歴史的記念日となります。その偉業は70年前の1952年に達成されました。

今回は1952年当時の、白井氏の同期生となる世界王者たちの顔ぶれを振り返って見ます。

フライ級:5月19日に白井 義男(シライ)がダド マリノ(ハワイ)から王座奪取に成功し、日本人として初の世界王者に。

バンタム級:11月にジミー カルザース(豪)がビック タウィール(南ア)を破り新王者に。カルザースは2年後の1954年、タイの野外リングで大雨の中、裸足で防衛戦を行ったことで有名。

(井上 尚弥の大先輩にあたるビック タウィール.。)

 

フェザー級:ウィリー ペップ(米)と共に、同級史(ボクシング史)に名を残すサンディー サドラー(米)が君臨。サドラーの終身戦績は144勝(103KO)16敗2引き分けと、通算戦績もKO率も驚異的。

(ペップ(左)とのライバル戦に臨むサドラー。リング上では荒武者でしたが、リング外ではとても紳士的な方だったそうです。)

 

ライト級:ジミー カーター(米)とパディー デマルコ(米)のライバル対決が繰り広げられる。

(1950年代のライト級ライバル対決、カーター(左)とデマルコ。)

 

ウェルター級:「ボロ パンチ」で有名なキッド ギャビラン(キューバ)が王座に。

(引っかけるようなアッパー「ボロ パンチ」が得意だったギャビラン。)

 

ミドル級:伝説のシュガー レイ ロビンソン(米)が一時引退している間に、カール ボボ オルソン(米)が王座を保持。この年はギャビランの挑戦を退けるなど、3度の防衛に成功。この王座は、再起してきたロビンソンにあっさりと奪われる。ロビンソンとの相性は悪く、4度拳を交え全敗(3KO負け)。

(ロビンソンの不在期間に王座を温めたオルソン。)

 

ライトヘビー級:ライトヘビー級史上最強と言われるアーチー ムーアー(米)が君臨。終身戦績が183勝(129KO)22敗9引き分けというとんでもない記録を持つムーアーは、50歳を過ぎても戦い続ける。129KO勝利は、ボクシング史上最多のKO記録。この記録は敗れることのない不滅の記録でしょうね。

(ライトヘビー級の、ボクシング史の、そしてKO記録の代名詞であるムーアー。)

 

ヘビー級:49戦全勝(43KO)の記録を残し、世界王者のまま引退をしたロッキー マルシアノ(米)。

(不敗のまま引退した元祖「ロッキー」。)

 

現在は17もの階級が存在し、世界王座を認定する団体は4つもあります。当時は8つの階級しかなく、一つの階級には一人の世界王者のみ君臨していました。世界王者の重みが、まったくもって、現在とは比べ物になりませんね。

こうして振り返ってみると、白井氏はとんでもない時代に世界王座を獲得したものだと、改めてその凄さ、偉大さが分かります。その業績は、ボクシング界に限らず、日本史に燦然と輝くものと言っていいでしょう。もっと世間一般に知られるべき方ではないでしょうか。

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