DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

あの試合から30年(WBCフライ級:1993年7月16日)

2023年07月16日 05時33分29秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の1993年7月16日、神戸ワールド記念ホールで行われた試合結果です。
WBCフライ級戦:
王者ユーリ アルバチャコフ(協栄)判定3対0(117-115、116-112、116-113)挑戦者イサイアス サムディオ(米)

*この試合が行われた僅か2年前まで、ソビエト連邦(ソ連)という国家が存在していました。そのため、当時はまだソ連とアメリカ合衆国、そしてこの2大強大国の関係諸国による「冷戦」という言葉が日常的に使われていた時代でありました。

(アメリカ合衆国とソビエト連邦が中心となり行われた冷戦)/ Photo: PopMatters

1991年末にソ連が崩壊し、いくつかの国が誕生(早い話がソ連から分離/独立)。その中の主要国が現在のロシアであり、ウクライナも含まれます。ゲナディー ゴロフキンの母国カザフスタンも、旧ソ連の一部でした。2023年現在は、世界が混とんとしていますが、大ソ連が崩壊し、新たな国々が誕生した30年前は、今とは比較にならないほど騒然として時代でした。

本題となる神戸で行われたWBCフライ級戦。この試合は旧ソ連出身のボクサー(ユーリ)と、アメリカ合衆国出身の選手(サムディオ)の間で行われた初めての世界戦という歴史的な一戦でもありました。指名挑戦者として来日したサムディオは、持ち前の技術を存分に発揮し、安定王者に仲間入りしようとしていたユーリをフルラウンドに渡り苦しめ続ける事に。

(中々の曲者だったサムディオ)/ Photo: BoxRec

右強打を中心に、攻勢の姿勢を貫くユーリ。しかしサムディオは、巧みなヒット・アンド・ラン(打っては離れるというボクシング技術の一つ)でユーリに決定打を許しません。しかしそこはユーリ。普段より、空振りが多く見られた試合でしたが、4回と10回にはサムディオをグラつかせ確実なポイントをゲット。小柄な挑戦者も最後まで粘りますが、最終的にはロシア人が僅差ながらも明白な判定勝利。3度目の防衛に成功しています。

(防衛回数を3に伸ばしたユーリ)/ Photo: RingSide Report

前年の10月に行った初防衛戦、対陳 潤彦(韓国)では「ユーリ 海老原」のリングネームで登場したユーリ。この年の3月にタイで行った2度目では「ユーリ 海老原 アルバチャコフ」に改名。そしてこのサムディオとの一戦では「ユーリ アルバチャコフ」としてコールを受けました。日本のジムに所属する選手が短期間の間にここまで名前を変更するのも珍しい事ですよね。

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