歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

雲の下の町

2014年08月19日 | 日記
夜の曇り空を見上げる。

想像するのは雲の上に広がる世界のこと。

そこには満天の星空があって、きっとすごいんだろうな。

そう思うと曇りでじめじめした気分もすぐに晴れる。

気分なんてそんなもんだ。




時間というのは本当に不思議で、

刻々と刻まれる1秒は同じ基準で出来ているはずなのに、

私たちが過ごす時間は均一ではなく平等とも言い難い。

町では時間がお金に換えられる。

新幹線や飛行機の乗車券が高いのは速度が速いからで、

そのための設備投資にお金がかかるからだろう。

町では効率性・利便性・合理性っていうものが優先されがちで、

そうすると時間というものがとても大事になってくる。

お金を対価に時間短縮をして最終的に手に入るのはまたお金。

町にはゆっくり休む隙間があまりない。

座るだけでもお店に入りコーヒーを頼まなければならない。



田舎に行くと人は口を揃えて「ここは流れている時間が違う」と言う。

同じ基準で刻まれる1秒がなぜこうも違う空間になるのか。

最近短期ではあるが越後湯沢で仲居の仕事をした。

すごく穏やかな2ヶ月間であった。

外に出ては太陽の光を浴び優しい風にさらされた。

そこで私は根っからの田舎娘なのだということを思い出した。

あっという間に過ぎていく時間の中で、私は比較的に立ち止まる回数が多い。

というか進まない。

そんな人間には気持ちよく立ち止まれる田舎が向いているのかもしれない。




イメージの話。

私の視点は空へ舞い上がり重くのしかかる灰色の雲を突き抜ける。

飛行機を横目にさらに勢いを増しながら上昇し、ついには大気圏を抜け出した。

そこに広がるのは無重力の世界。

星々の纏う時間のことを考えると面白い。

彼らは何十億年とか何百億年とかいう限りない日々を淡々と過ごしていくのだろうか。

日々なんて言う観念も地球に留まる話か。

それにしてもただ途方ない。

星々がもつ時間は地球が計測する時間と同じなのだろうか。

こんな当て所のない話を、知識もないまま想像するのが好きなのだ。

コメント
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