歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

妄想自転車ライフ

2019年04月19日 | 自転車
最近アマゾンプライムでスポーツアニメを観るのにはまっている。

と言っても無料作品は限られるので2、3作程度の話だけど。

時代遅れなスポ根魂に今更熱くなる30代女子、ふふふ。



暑苦しくて面倒臭くて汗臭くてストーリだってだいたい想像できる。

それでも王道スポ根には学ぶ事がある。

例えばベタだけど、「諦めない心が大切」だとか。

いやいやそんなベタベタな、、、。

でもそれってとても難しい事で、

ふと自分は諦めない事を諦めていると気づくのだ。



それから「スポーツって気持ちよくて楽しいぜ」ってことも大事。

大河ドラマ『いだてん』で面白かったのは、

戦争のためでも教育のためでもなくスポーツとして純粋に運動するということが、

昔の人にとっていかに意味不明だったのかを丁寧に描いていたところ。

私が生まれた時にはすでにスポーツという概念が確固たる地位を得ていたわけで、

スポーツとはなんぞやなんて考えた事もなかったが、

大人になって改めて思うのはやっぱり体を動かすのは気持ちがいいということ。



大人の女性が気軽に運動する場合ジョギングとかエクササイズとか、

運動までいかなくてもヨガとかジム通いの筋トレくらいで、

選択肢があまり思いつかない。

もちろん探せばサークル活動のようなものもたくさんあるのだろうけど、

身の回りのこじんまりとした生活圏内で完結するのは難しい。

そんな中アニメの中に最良のヒントが転がっていた。



それが「自転車」である。

母は数年前にエアロバイクを買い、いつも家で漕いでいる。

その姿を見て私もエアロバイクを買おうか悩んでいたとき観たのがアニメ『弱虫ペダル』だ。

原作は渡辺航の同名漫画で、高校自転車競技部のロードレースが題材となっている。

これが意外に面白い。



自転車競技といえばヨーロッパでとても人気があるということ、

ツールドフランスという有名な世界大会があること、

日本人には新城幸也という有名選手がいること、

あとは大友克洋が自転車好きでよく絵を描いているということくらいしか知らなかった。



『弱虫ペダル』を観るとすぐ隣に広がっている新しい世界を知る事ができる。

アニメ『昭和元禄落語心中』を観て落語の世界にはまったのと同じだ。

山なんかドライブしているとヘルメットをかぶった自転車乗りをよく見かける。

あの人たちが何をやっていたのか、やっと知る事ができたのだ。



自転車と言ってもスポーツ自転車だ。

そしてロードレースなどで使われるのはハンドルが下に曲がっているロードバイクというやつ。

早く走るために作られた自転車で車体が軽く、ギアも10段階以上ある。

見ためではわからないが、重さはママチャリの半分かそれ以下だというのだから驚きだ。


有名ブランドGIANT


あるドキュメンタリー番組でツールドフランスの出場者が、

「ロードレースとはチームで戦う個人競技」と表現していたが、そこが他のスポーツと違う面白いところ。

チームは8、9人(弱虫ペダルは6人)で編成され、一人一人に得意分野がありそれぞれに役割がある。

チームの目標は皆で協力してエースを最終ゴールに一秒でも早くゴールさせる事。

エースをゴールさせるために皆で様々なアシストをする、見方によっては犠牲になる、のだ。

もしエースにアクシデントが起きた場合はエースが他の人に変わる事もある。

2018 年ツールドフランスで常勝チームスカイの絶対的エースクリス・フルームが、

レース終盤に最強アシストゲラント・トーマスにエースの座を譲り総合優勝を勝ち取ったように。

『茄子アンダルシアの夏』でエースギルモアの代わりにゴールを目指したペペのように。

ロードレースはそういったチームの物語を追いかけるのがとても面白い。

余談だけど、『茄子アンダルシアの夏』をベストのタイミングで見る事ができて本当よかったと思う。

『弱虫ペダル』で描かれるロードレースは実際のインターハイとは違い、

ツールドフランスなどで行われるこのような団体戦をモデルにしているようだ。



というわけで、今まさに私の中で自転車熱が沸騰しているというわけだ。

ロードバイクを持っていないのに自転車雑誌を買い、一人で妄想を膨らませ筋トレしている。

疲れてきたら内に眠るスポ根魂を呼び起こして、まだいけるまだいけるって。

そう、見て終わるなんてありえない!私は自分でロードバイクに乗ってみたいのだ。

しかしロードバイクは安くても1台10万円以上する高級品、簡単に買えるものでもない。

しかも今は家にこもって絵を書かなければいけない時期。

胃の辺りを悶々とさせながら役に立つのかわからない筋トレをして、

気持ちだけでも未来の自転車ライフに繋いでいる状態なのだ。



はじめはエアロバイクを買おうと思っていたが、

自転車に乗りたいのにエアロバイクで済ますだなんてなんてスケールの小さい女なんだと思い改めた。

外に出て世界を広げたい。

自転車がいいのは純粋なスポーツというだけでなく、移動手段にもなるということ。

自分の足でいろんなところへ行くんだ!

普段は生活圏内に収まりつつ、いざとなれば自分の意思次第でどこまでも世界を広げることができる。

自分の調節でミニマムにもマキシマムにもなる。



自転車は何かとお金のかかるスポーツらしい。

貧乏絵描きの私には荷が重いかもしれないけれど、一旦はまると自分でも手がつけられない。

寝ても覚めても自転車自転車。

この熱はしばらく冷めなさそうだ。




色はアプリで塗った
コメント
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