とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」(ネタバレ注意)

2025-01-31 23:59:00 | 映画
ドナルド・トランプがどう生み出されたかは表現されていたが、「ドナルド・トランプの創り方」というタイトルは適切でないと感じた。

若き日のトランプは、ただの金持ちのぼんぼんだが、野心だけはあるという人物。
それが、伝説の辣腕弁護士ロイ・コーンと出会うことで、ビジネスの世界で成り上がっていく。
目的を実現するには相手の弱みを握って脅したり、賄賂を贈ったり、手段を選ばず実現していく。

師匠であるロイ・コーンからトランプへ授けられた「勝つための3つのルール」。
ルール1:攻撃、攻撃、攻撃
ルール2:非を絶対に認めるな
ルール3:勝利を主張し続けろ

成り上がって権力を手にしたトランプは師匠でさえもしのぐ怪物になっていく。

ロイ・コーンの行動は極悪であっても自分が守りたい価値観を実現するための手段にみえたが、トランプは自分の欲望を満たすことが目的のように描かれていた。

本当のところはわからないが、だからこそ大統領になることができたのだろうとは思う。

よくも悪くも、こういう強いメンタルの人間が生まれるのがアメリカの凄さではある。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方
原題:The Apprentice
製作年:2024年
製作国:アメリカ
配給:キノフィルムズ
監督:Ali Abbasi
主演:Sebastian Stan
他出演者:Jeremy Strong、Maria Bakalova、Martin Donovan
上映時間:123分


「アンダーニンジャ」(ネタバレ注意)

2025-01-31 23:50:00 | 映画
ちょっと苦手な福田雄一監督作品だが、山﨑賢人主演作品なので鑑賞。
原作マンガは今も連載中。
現代に忍者が生き残っており暗躍しているという設定。
内容はアクション&コメディー。

福田監督の放置プレイまがいの長回しシーンが見所。
山﨑賢人とムロツヨシのやり取りはほぼコント。
あまりのしつこさに声を出して笑ってしまった。

気が向けば続編やります的な終わり方。

演者の振り切った演技で楽しめた。

点数は、6点(10点満点)。

タイトル:アンダーニンジャ
製作年:2025年
製作国:日本
配給:東宝
監督:福田雄一
主演:山﨑賢人
他出演者:浜辺美波、間宮祥太朗、白石麻衣、山本千尋、宮世琉弥、坂口涼太郎、長谷川忍、木南晴夏、ムロツヨシ、岡山天音、平田満、佐藤二朗
上映時間:123分


「アーサーズ・ウイスキー」(ネタバレ注意)

2025-01-24 23:59:00 | 映画
年配の女性3人が若返るウイスキーを飲んで、人生でやり残したことに取り組む話。
ウイスキーが切れると元に戻ってしまうが、何度か試しているうちにウイスキーを飲まなくてもできることに気が付く。
よくあるテーマではあるが、人生でやり残したことの内容が庶民的で、共感を得やすそうに感じた。

結局、普通に生きることが一番幸せという結論にも思えたが、前を向いて生きることは美しい。

点数は、6点(10点満点)。

タイトル:アーサーズ・ウイスキー
原題:Arthur’s Whisky
製作年:2024年
製作国:イギリス
配給:AMGエンタテインメント
監督:Stephen Cookson
主演:Diane Keaton、Patricia Hodge、Lulu
他出演者:Boy George、David Harewood、Hayley Mills、Bill Paterson、Adil Ray、Lawrence Chaney、Genevieve Gaunt、Esme Lonsdale、Hannah Howland
上映時間:95分


大覚寺展(東京国立博物館)

2025-01-24 23:50:00 | 博物館
東京国立博物館にて、大覚寺展を鑑賞。



前半は大覚寺の由来に関する展示。
後半は襖絵のオンパレード。
戦国時代から江戸時代にかけて活躍した絵師、狩野山楽の作品を中心に、所狭しと襖絵が並ぶ。

こういう調度品に囲まれた暮らしがどういうものだったのかと思うが、権力を誇示する道具と思えば美しさも違って見える。
作品を製作した絵師の闘争心みたいなものが宿っているようにも感じる。

博物館ではなく、現地で作品を味わってみたいものだ。



御冠の間(再現)


松鶴図


牡丹図(狩野山楽筆)


紅白梅図(狩野山楽筆)


松鷹図(狩野山楽筆)

「室町無頼」(ネタバレ注意)

2025-01-19 23:59:00 | 映画
入江悠監督作品。最近の作品では「あんのこと」を観た。
2016年発行の垣根涼介の同名小説の映画化。
小説は読んだものの記憶が曖昧。

室町時代の荒廃ぶりを映像にすると地獄さながらだ。
これをグロテスクになり過ぎずに表現するのが監督の腕だろう。

権力に立ち向かう主人公の蓮田兵衛を大泉洋が演じる。
飄々としており当たり役だ。
兵衛の幼馴染みでありライバルある京都の警護役骨川道賢を堤真一が演じる。
兵衛に付き従う少年才蔵を長尾謙杜が演じる。

才蔵の棒術の修行シーンが見せ場だった。
柄本明が棒術の師匠役で登場。最初は誰かわからなかった。

幕府の権力者と庶民の格差をまざまざと描く。
社会の行き詰まりが頂点に達したときに現れたヒーローが蓮田兵衛なわけだが、懸命に生きる庶民こそが主役という描き方になっている。
そこに監督の意志が表れていたと感じた。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:室町無頼
製作年:2025年
製作国:日本
配給:東宝
監督:入江悠
主演:大泉洋
他出演者:長尾謙杜、松本若菜、中村蒼、矢島健一、三宅弘樹、柄本明、北村一輝、堤真一
上映時間:135分