とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「ダンケルク」 (ねたばれ注意)

2017-09-15 23:59:00 | 映画
クリストファー・ノーラン監督が描く実話に基づく戦争映画。
陸海空の3視点同時進行で物語が進み、これらが交わったところでクライマックスシーンを迎える。

戦争の恐怖、命の尊さ、愛国心を巧みに、適量で、表現しながら、
映像面、心理面で、はらはらどきどきさせられるエンターテインメント性に溢れた作品だ。

偉いと感じたのは、敵であるドイツ軍を「敵」以上の憎悪をこめた表現を使っていないことや
撤退にあたって、自国であるイギリス兵を優先して、フランス兵を後回しにしたことを隠さず、
客観的かつ公平に事実を表現しようとしているように見えたことだ。

ただし、ドイツ兵は一人も登場せず、戦闘機や銃弾、魚雷といった武器を通して表現することで、
敵の人間性を感じない演出は、恐怖を高める効果がある。
このように派手な流血といった残虐シーンを使わずに、戦争の恐怖を表現するチャレンジが随所にあり、好感を持てた。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:ダンケルク
原題:DUNKIRK
製作年:2017年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:Christopher Nolan
主演:-
他出演者:Tom Hardy、Cillian Murphy、Kenneth Branagh、Mark Rylance、Harry Styles、Fionn Whitehead、Tom Glynn-Carney、Jack Lowden、Aneurin Barnard
上映時間:106分