とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

婦人画報創刊115周年記念特別展 婦人画報と京都(美術館「えき」KYOTO)

2020-01-19 23:59:00 | 美術館
美術館「えき」KYOTOにて、「婦人画報創刊115周年記念特別展 婦人画報と京都」を鑑賞。

樂焼のポスターが目に留まり、ふらっと立ち寄り。
婦人画報という雑誌はこれまで縁がなかったが、明治38年(1905年)創刊で、継続して、京都の伝統工芸を取り上げてきたらしい。
その集大成とも言える展示。
京都の伝統工芸を「人」と「家」の観点でまとめているところに納得。

樂焼の樂家、茶道の千家、華道の池坊家はもとより、截金(江利家)やガラス工芸(石田家)の見事さに感嘆。
ただ、伝統も時代とともに徐々に変わっていっていることにも気づかされる。

雑誌の取材の過程で築いた人間関係があっての企画というところがすばらしい。


「カイジ ファイナルゲーム」(ネタバレ注意)

2020-01-17 23:59:00 | 映画
藤原竜也のはまり役とも言える「カイジ」シリーズの映画最新作。

コンプライアンスの部分でポイント的に攻めようとした部分もあったが、全体的に大人しかった印象。
藤原竜也と吉田鋼太郎のかけ合い、福士蒼汰の悪役といった見どころもあったが、
前作までのヒリヒリとしたものは感じなかった。
「カイジ」そのものが定番化して刺激を感じなくなったのかもしれない。

藤原竜也はビールのCMを狙っているのだろうか。
ビール一杯が1,000円だったら、よりうまく感じるかも。

違和感を感じたのが、新田真剣佑のスーツのサイズがあっていなかったことだ。
これも役作りだったのだろうか。
シリアスな演技がいまいち入ってこなかった。

点数は、5点(10点満点)。

タイトル:カイジ ファイナルゲーム
製作年:2020年
製作国:日本
配給:東宝
監督:佐藤東弥
主演:藤原竜也
他出演者:福士蒼汰、関水渚、新田真剣佑、吉田鋼太郎、松尾スズキ、生瀬勝久、天海祐希、山崎育三郎、伊武雅刀
上映時間:128分


「パラサイト 半地下の家族」(ネタバレ注意)

2020-01-12 23:59:00 | 映画
この映画が韓国の実情を正しく表現しているのかわからないが、
韓国社会にも格差の問題があるのは事実だろう。
空想としては成り立つ設定だし、パラサイトし続けていれば、単純なコメディーだった。

「半地下の家族」に、二重の意味があったことに驚愕。

伏線の張り方がすばらしいのと、父親役のソン・ガンホの演技がしぶすぎる。
ソン・ガンホ自身は韓国ではトップクラスの役者なのに、これほど泥臭い人物を演じられるのが凄い。
どういう生い立ちの人なのか気になって仕方がない。

また、金持ち一家の妻役のチョ・ヨジョンの屈託のなさは、演出もあるだろうが、犯罪的に感じた。
日本の女優では「広末涼子」が演じたら、似合うだろうか。

エンターテインメント作品に、社会問題や政治問題をぶち込んでくる、韓国映画のパワーにも圧倒された。
日本人的な感覚では、ここまでは直接的に表現せずに、鑑賞者の想像に委ねるというレベル感が
ワンランク、韓国のほうが深いと感じた。
どっちがいいというものではなく、その部分も新鮮だった。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:パラサイト 半地下の家族
製作年:2019年
製作国:韓国
配給:ビターズ・エンド
監督:ポン・ジュノ
主演:チェ・ウシク
他出演者:ソン・ガンホ、チャン・ヘジン、パク・ソダム、パク・ソジュン、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チョン・ジソ、チョン・ヒョンジュン、イ・ジョンウン
上映時間:132分


「カツベン!」(ネタバレ注意)

2020-01-10 23:59:00 | 映画
周防正行監督作品。
日本映画の草創期を舞台にしており、映画愛に溢れた作品。

Simple is the best.
善人は善人に、悪人は悪人に。
わかりやすい人物像とストーリー展開で、素直に楽しめた。

劇中の無声映画は新たに作られたもので、全てが周防監督の世界で、
違和感がないところも入り込めた理由かも。

成田凌の演技もよかった。
好青年感が溢れていて、可愛げのあるところは、役者の個性のなせる業か。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:カツベン!
製作年:2019年
製作国:日本
配給:東映
監督:周防正行
主演:成田凌
他出演者:黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、山本耕史、池松壮亮、竹中直人、渡辺えり、井上真央、竹野内豊、小日向文世
上映時間:127分


「男はつらいよ お帰り 寅さん」(ネタバレ注意)

2020-01-03 20:00:00 | 映画
男はつらいよシリーズ第50作目。
子供の頃は、全く興味を持てなかったし、昔の作品を改めて観たいとも思わない。
でも、この作品には感動した。

満男の目線で観れるからなのか。
「寅さん」的なものに対する喪失感なのか。

寅さんはいなくなっても、満男が跡を継いでいる。
同じやりかたではなく、彼なりのやりかたで。

あっけらかんとして、寅さんも悩んでいた。
でも、とことん優しかった。

世の中全体から余裕がどんどんなくなって、寅さんはセピア色の存在になってしまったけれど、
寅さんの優しさは忘れないでいたいと思わせてくれた。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:男はつらいよ お帰り 寅さん
製作年:2019年
製作国:日本
配給:松竹
監督:山田洋次
主演:渥美清
他出演者:倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆、後藤久美子、池脇千鶴、桜田ひより、美保純、佐藤蛾次郎、小林稔侍、橋爪功、夏木マリ、浅丘ルリ子
上映時間:115分