義姉さん夫婦が中国旅行に行ったと聞いた。8日間で名所を殆ど廻ってきたらしい。確か、2度目の中国ではないだろうか。歴史物が好きな義兄さんの希望によるものだろうが、息子2人が結婚して孫も出来て、老後の生活を楽しんでいるようだ。早くお土産話を聞きたいものだ。
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その話を聞いて、妻の中国熱がまたまた燃え盛ってきたようだ。前々から中国に行きたいと言っていたのだが、孫のお守りや何やらでチャンスがなかったのだ。もちろん、第一番の原因は私だ。仕事を休めないと称していたが、その気が薄かったのだ。その気が有れば、何でもできる!筈なのだから。<o:p></o:p>
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義姉さんからの電話でその話を知った日曜日、ちょうど新聞1面を割いて、海外旅行の宣伝が載せられていた。それも中国・アジア。妻はざっと目を通した後、私に読むようにと手渡した。私はTVのサンデーモーニングを見ていたので上の空の返事しかしなかった。 それが妻には不満だったようで「いつもそうなんだから!」 <o:p></o:p>
妻が怒り狂うと恐いので、私もすぐに新聞を取り上げて、なになに! 北京4日間・・・燃油サーチャージ無料・・・<o:p></o:p>
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中国で私が見たいものは、と考える。兵馬俑は絶対として、あとは紫禁城、万里の長城、桂林の川下り、九寨溝、敦煌、それに ・・・ 良く判らない。 彼女は何を見たいのだろうか。
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中国旅行ですぐに思うのはトイレ。 オリンピックを契機に北京ではかなり改善されたとは聞いているが、ニーハオトイレと言われているように、顔を見合わせながらのトイレがまだまだ多いそうだ。 それに、農薬や牛乳事件でもわかるように、どうも道徳が欠如しているかのような感じも受ける。 衛生状態もよくないようだし・・・。<o:p></o:p>
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といって尻込みしていると、海外旅行は行けないかもしれない。足腰が丈夫なうちじゃないと。 それに、妻のお供で行くと思えば、費用も妻が何とか捻出してくれるかも。 妻も私もパスポートはもう切れている。 とりあえずパスポートだけでも準備しておこう。<o:p></o:p>
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それからまもなく、妻は娘2人と昼食に出かけた。なんでも母の日のお祝いがのびのびになっていたらしい。「私も」、と云うと、「予約して無いから駄目!」とつれないお言葉。 その日の午後、誰もいない居間で私は不貞寝した。 夢の中で、ふっくらしたお姫様を先頭に、始皇帝の馬車に乗って兵馬俑の戦士達を相手に孤独で闘うゆうしゃを見たのです。
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