随分久しぶりに学生時代の親友と逢った。埼玉に居を構えているF君、唐津の出身で昭和56年に唐津で結婚式を挙げた時に参列して以来だから丁度30年ぶりだ。お互いに顔を見合わせた瞬間に、同じ言葉を! 「変わって無いなぁ」 F君、白髪が少し目立つくらいでその他は学生時代と同じ。強いて言えば、上半身が幾分か細くなっただろうか。私と違って、お腹も出ておらず、健康そうだ。
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今回の再会は私達の同窓会がきっかけだ。私達、熊大40電気の仲間が無事に勤めを終え、年金生活に入った契機に、懐かしの母校に集まろうと幹事役が声を掛けたのだった。私は学校や勤務の都合があって参加できないのだが、今年から完全フリーとなったF君、出席することにして、その前日に小倉に途中下車してくれる事になったのだ。
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埼玉でマンション暮らしをしているF君、8時前に家を出て新幹線で来たのだが、唐津の両親が他界してからは帰省することなく、九州は随分久しぶりだと言っていた。九州にきたのだからやはり海鮮料理を味わってもらいたいと、娘達から教えてもらった安くて美味しいと評判の居酒屋に入った。
和君、5歳の雄姿です。
顔を見た瞬間から40年前の学生時代にタイムスリップ、お互いに遠慮することなく学生時代の口調に戻っていた。電気の最大手、H社系列の会社でエンジニアだった彼、私と同じように最後の2年は非常勤で技術指導を担当していたという。真面目に働いた足跡が汲み取れて嬉しかった。家族は息子二人、ともにまだ独身だそうだ。埼玉アリーナで観戦していた3人の写真をみたが、F君を含めて3人ともネクタイ姿だったのが好感を持てた。きちんとした家族だと。奥さんも元気で、夫婦仲も良く、「幸せです」と臆面もなく言うのも彼らしく嬉しかった。
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5時の開店とともに海鮮居酒屋に飛び込んだのだが、あっという間に約束の7時になった。(7時から別の予約が入っているのを無理にお願いして座り込んでいたのだ) まだまだ話足りないので、別の居酒屋に入った。これも娘のお勧めの店だ。何しろ、小倉の町では飲むことが無いので,良く知らないのだ。
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彼の日常は20坪ほどの畑を借りて野菜作りと毎日のウオーキングだそうだ。健康的な生活をしている。私も色んな話をしたが、どうも私のほうが趣味の範囲が広いと感心してくれたりした。
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2軒の居酒屋を梯子して、すっかり酔っ払ってしまった。F君をホテルまで送り届けて、私はバスで帰ったのだが、実はあまり覚えていない。バスセンターのエスカレーターでなぜか腰が砕けて座り込んだのはおぼろげに頭に浮かぶが。
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翌日は熊本に旅立ったF君、同窓会で盛り上がることだろう。帰りは阿蘇に登ってから熊本空港から飛行機で飛び立つといっていたが、無事に仕事をやり終えたという感慨とともに、懐かしい景観に感動するに違い無い。私も昆虫採集で埼玉に行くからその時はよろしくと言ったのだが、ぜひとも我が家に泊ってくれとの言葉が涙が出るほど嬉しかった。互いに元気でまた酒を飲みたいものだ。