平松漁港
朝5時、携帯のアラームで起きる。日頃は目覚ましは付けないのだが、今日は特別。身支度してコーヒーを飲んでると妻が起きてきた。今日は、我が街の漁協が月に1回開催している土曜朝市なのだ。この漁協は関門海峡の潮流で身が締まって美味しいという「関門蛸」を売りとして、最近は町おこしなどでも活躍している。朝市もその一環として今年春から始めたらしい。今日の情報も、妻がイベント大好き人間の長女から仕入れたものだ。
久しぶりの雨の中、漁協に向かう。初めてなのと暗いので分りにくかったが、ナビのおかげでなんとか到着。6時15分だった。長女も和音君を連れて来ていた。和音君も色んな経験をさせられているようだ。
お客はまだ殆ど来ておらず、テントを張って長机を並べて会場の設営中だった。人懐こそうな漁師さんが、今日はあわびは入札だ!という。面白そうだが、日頃は買い物など行かないので、標準価格がわからない。あまりに外れても恥ずかしいし、高くで落札しても悔しいな!と思った。結局、これで迷惑をかけたことになってしまった。
7時前になって漁師が次々とトロ箱や発泡スチロールを台車に乗せて登場。すばやく籠に入れて並べ始めた。空は薄明るくなり、大勢の人も集まってきていた。いよいよ朝市の開幕だ!
アワビの入札と販売風景
あわびの入札が始まった。10個のあわびが並べられる。紙にあわびの番号と価格を書いて手渡す。大体1キロ1万円くらいが相場と漁師さんが云っているが、そんなに高く売るつもりもないとも。
ここで、悩んだ。キロ1万円は分るとして、ここでの相場はキロ5000円だろう。となると、このアワビの身は100gも無いだろう・・・など。結局、やや小さいアワビを300円で書き入れた。(ここで、重大な思い違いがあった。私はアワビの殻を除いてキロ1万円と思っていたのだが、どうも殻を入れての価格だったようだ。知らぬが仏!とは・・・)
開票の結果、なんと最高価格は2000円。殆どが700円から1000円の間だった。そして、私が書き入れたアワビは他の人の入札がなく、私の300円で落札できたのだ。
喜んでいると、2回目の入札をするという。これに味を占めて、人とかち合わないような、ちょっと見が劣っている様なものを2つ選んで、同じ300円で投票した。その結果2個とも当選したのだ! 合計3個で900円! 周りの人からうらやましげな眼つきで見られ、横の叔母さんは、「お父さん、うまいねぇ」と感心された。ただ、漁師さんは憮然としていたようにも思われた。
その間、妻と長女は大勢の人をかき分けて買出しに精を出していた。長女は目的のエビを、妻はイカや蛸、チヌなど眼をぎらつかせて、大声を出していたようだ。(長女がその迫力には負けた!と云っていた)
買った魚介類 今晩食べたお刺身です。美味しかった!
あっという間で7時半過ぎには、売り切れ終了! 妻とおおいに満足して、用意していたアイスボックスに収納して帰宅。早速、妻が1.5キロはあると思われるチヌを手始めに、甲イカや平目などをすばやく捌いた。ラップに包んで冷蔵庫へ。半分近くが娘二人に渡ることになろう。
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全部の処理が終わって、遅い朝食を食べていたら、情報通の長女から電話。次回からアワビは入札での販売はしないと決まったらしい。漁師も300円はあまりにひどい、と思ったようだ。今日のような短時間のその場限りでの入札は、最低価格を設定しておかないと、いくらで落札されるか分ったものではない。私の300円が引き金となって、それ以降は落札価格が下落したのかも。迷惑をかけました。