愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

会いたい!

2011-09-04 21:18:01 | 残されて

☆こんなにかわいい写真なのに 
 「このむぎは可愛くないわ。怖い顔してるじゃない」
 上の写真を見た家人の感想である。
 「むぎはもっと可愛かったわ」
 パソコンのデスクトップを飾るむぎの写真を、日替わりとはいわないが、ぼくはかなり頻繁に変更している。「(むぎの)写真も見れない」と嘆く家人には、なるべく見せないようにしているが、この写真はそれとなく見せた。
 涙が出るほどあまりにも可愛いとぼくが感じたからである。
 
 モニターいっぱいに大きくすると、まるでむぎの呼吸が聞こえてきそうなほどぼくにとっては愛らしい。だが、家人にとっては目の色が怖く感じるという。
 たしかに、こんな色の目をしてはいなかった。普通の褐色の瞳だった。光を反射したときだけ、宝石のようなグリーン色に輝く。カメラのストロボにシェラは普通に赤目になるのに、むぎはこんな色の瞳に変わる。
 
 他人の目には「怖い」とか「気持ち悪い」と映ってもかまわない。ぼくにとってはすべてが愛しくてならない。
 
☆想いはひとつ 
 もっとも、この写真は瞳の色なんかどうでもよかったのである。
 ぼくが思わず、「むぎ、ほんとうにおまえはかわいいなぁ!」と呼びかけてしまったのは、短い前肢であり、半開きになった口だった。
 写真をこうして小さくしてしまうと、ぼくにとってさえもその可愛さは半減するが、実物に近いサイズになると生きていた当時の記憶が一気によみがえり、吐息さえても聞こえてくる。

 ぼくが手を差し出しただけで、「お手」をしてくれる。短い前肢をちょこんとぼくの手のひらに乗せるはずだ。その記憶がたまらなく愛しい。
 この写真が可愛くないという家人にとって、むぎのイメージはまた別の姿なのだろう。愛したむぎの思い出は、家人とぼくとではそれぞれ違っている。
 
 いま、家人にもぼくにも共通している想いはただひとつである。
 「むぎに会いたい!」
 痛切にそう思う。
 
 そして、思う度に、情けないけど、涙がこみ上げてくる。