「向瀧」の特徴は、文化財に登録されている建物と、会津藩の保養所だったという温泉です。
建物は非常にクラシカル。部屋はこのような感じです。
中庭には池がありますが、凍らないのがなぞです。
建物は古いですが、よく手入れ、清掃がされておりうらぶれた感じはありません。ただ、建物の特徴上、廊下は非常に寒いです。
温泉は無色透明のお湯ですが、かなり力があると感じました。調子に乗って三箇所ある浴場をすべて入ったら、夜体が火照って眠れなくなりました。しかし、とても良いお湯です。
さて、夕食まではまだ時間があるので、少し温泉街を歩いて見ます。
・・・が、この温泉街の寂れっぷりは尋常ではありません。約20年前にもここに宿泊しましたが、そのときは秋の行楽シーズンだったとはいえ、宿泊客であるれ変えていたような記憶があります。しかし、いまは廃業したホテルの廃墟の多いこと。昔宿泊した旅館も廃業してなくなっていました。
ここは、団体客目当ての旅館が多かったため、時代の変化についていけなかったのかもしれません。風評被害もそれに拍車をかけているのでしょう。
「向瀧」もむかしは団体客相手の宿だったそうですが、それではいけないと思い今の姿に変わったそうです。老舗の風格を残しながらも従業員の対応もよ良く、気さくな感じもあります。
さて、「向瀧」の隣にある旅館、いや廃業して別の旅館の別館となっているらしいですが、にこのようなものがありました。
ここに土方歳三が傷を癒したとされる温泉があるそうです。近くまで行ってみると、すでに入ることはできず、保存されているだけでした。
宿に帰ると、ちょうど中庭で雪見ろうそくが行われていました。
実はこれ、一本一本に従業員の方が火をつけて、終わると火を消しています。特にこの日は降り積もった雪の整備も行っており、大変そうでした。
次は夕食の紹介です。
ここは夕食、朝食とも部屋食となります。部屋食は久しぶりです。
夕食は会津の郷土料理で、手作りにこだわっているそうです。個人的には、料理は手作りなどとわざわざ言わなくても、そんなの当然でしょ、とさらっと言ってほしいところです。
料理は、かなり美味しく、満足でした。ちなみに名物の鯉の煮付けは食べきれない分は真空パックにしてお土産にしてくれます。
食材としては鯉、牛肉、りんごがあり、米沢のABCと同じです。さらにこづゆも冷汁と似通っており、米沢とは関連が深いのかなとも思いました。
部屋食の場合、食後に布団を敷きに来るわけですが、ここでは番頭さんが敷きに来ました。この時間は結構手持ち無沙汰になりますが、番頭さんがいろいろと話してくれるので、退屈せずにすみました。
<3日目に続く>