今回の旅行で一番悩んだのが宿選びで、富山エリアは全般的に個人客向の宿があまりありません。
特に氷見周辺は顕著で、大型の旅館か民宿しか選択肢はありません。結局、今回はあるツアー経由で「うみあかり」を選択しました。決め手は、翌日五箇山方面のオプショナルバスツアーが選択できたことです。冬の五箇山にはぜひ一度行ってみたかったので、これも併せてこの宿に決めました。
氷見駅前の送迎バスは中型バスで、七割方席が埋まっていました。平日ですが今、氷見は寒ブリのシーズンということで、観光客の多いシーズンなのでしょう。
途中、バスは、途中ひみ番屋街に立ち寄り、数組の客を乗せると海沿いに北上し、15分ほどで宿に到着します。
宿は海岸沿いの良い立地にあります。
バスで到着した宿泊客が一斉にチェックインするので、多少待つことになります。しかし、送迎バスから宿泊客の連絡が入っており、あらかじめ準備はされています。
夕食のお品書きや別注料理の案内、朝食券等、すべてのものはチェックイン時に受け取ります。非常に合理的なシステムです。
部屋までは係の従業員が案内してくれます。その理由は、館内は増改築を繰り返してきたと思われ、迷路のようです。案内がなければ迷う人が出るのは確実と思われます。廊下にはスロープも多く、部分的に改装されていますが全体的に薄暗く、昔ながらの旅館の雰囲気がそのまま残っている感じです。
部屋は最上階、6階の海に面した部屋で、かなり立地の良い部屋と思われます。ツアーで宿を予約する場合、部屋の良し悪しはツアー会社の力関係だと思っているので、今回は良かったということです。
部屋からは海が一望できます。天気が良ければ、立山連峰が見えるのでしょうが。
天気が悪いにもかかわらず、富山湾は波もほとんどなく静かです。さすが天然の生簀と呼ばれるだけのことはあります。
と、部屋の前の枯れ枝に猛禽類が止まっていました。
彫刻か、屏風絵のようです。
しかし、部屋の立地は抜群ですが、内装はくたびれた感が目立ちます。清掃は行き届いており、またこまめに手を入れているようで、トイレ、洗面台等はきれいでしたが、肝心の部屋はかなり疲れた感じが否めず、畳や壁、広縁のじゅうたんにも汚れが目立ちます。
調度品やふすま、座布団には白えび、布団にはぶりがあしらわれていて、良い雰囲気を出しています。
寝具や浴衣、バスタオル等のクオリティも平均的で、悪くはありません。それだけに内装の見た目で印象が悪く感じるのが残念なところです。
もう一つ残念なのは洗面所と大浴場のアメニティが非常に貧弱なこと。これは正直何とかしてほしいと思います。
この宿の大浴場は4階にあります。更衣室は、こちらも古さを感じますが、清掃は行き届いています。
浴場は宿のキャパから見ると少し小さい感じです。数は多いので、一杯になることはありませんでしたが、隣との間隔が狭いです。
お湯は海辺の温泉らしく、塩味で、やや苦味がある良く暖まる系の泉質です。源泉かけ流しとのことですが消毒はあり。ただし、消毒臭は全く感じません。
思ったよりも良いお湯でした。
この宿には敷地内に立ち寄り湯があり、宿泊客は無料で利用できます。敷地内といっても、奥のほうの高台にあり、坂道をしばらく上る必要があり、この日のように寒くて雨の日にはちょっと大変です。
泉質は似ていますが、こちらのほうが温度が高く、成分も濃厚で、良いお湯ですが、長時間は言っていると塩茹でになりそうです。
次は、夕食を紹介します。
<その4に続く>