「時の宿 すみれ」に宿泊するのはこれで6回か7回目だと思います。特に変わりなく、いつものすみれでした。
温泉に入り、部屋でゆっくりしてから夕食に向かいます。
すみれの米沢牛懐石 2016年秋です。
今回は初めてメインをステーキではなくしゃぶしゃぶにしてみました。したがって、カウンターではなくテーブル席になります。
テーブル席での夕食も今回が初めてです。
千本のカクテル仕立て
すみれのコンソメジュレと秋人参のブルーテ フォアグラムースを添えて
それぞれの構成物の味付けはかなり控えめ、単独で食べるとあまり味がないのですが、不思議なことに混ぜると一つのまとまった料理になります。
きれいに盛りつけられていますが、思いっきり混ぜて食べるのがおすすめです。
ほほ肉とマッシュルーム いんげん豆のスープ。
いんげん豆は三種類入っています。
いつも思うのですが、10組20人のために食材を集め、これだけ手の込んだ料理を作るのはさぞ大変だろうと思います。
その手間を惜しまない料理は、最初にこの宿に来て以来変わっていません。
内ももと二色の菊のサラダ 松茸ドレッシング
これをサラダと称するのがすみれのプライドだと思います。
普通の宿の場合、「米沢牛のローストビーフと松茸添え」とかいう名前でメインを張れると思います。
この時期の山形だと、やはり菊とあれですね。あれは翌朝のお楽しみ。
外もものロティ ポルチーニソース
赤ワインで煮込んだというポルチーニのソースが絶品です。
ここまでマッシュルーム、松茸、ポルチーニときのこ三連続ですが、それぞれ全く違う料理に仕上がっています。
ここで前半終了。
お口直しのグラニテ ラフランス
生姜が入っているとの説明はありましたが、他にシロップが入っているのでは、と感じましたが、翌日の他の宿泊客への説明でそれが正しいことがわかりました。
料理のレシピを当てるのは、自分の味覚が優れているような気分になり気持ちが良いものです。
後半戦最初は名物、大とろポワレのにぎりとぶりすけのとあけびみその軍かん。
すみれの夕食では魚は出ませんが、牛肉だけでこれだけのバリエーションを持たせることができるのはここだけでしょう。
とも三角のすみれ漬
つけあわせはだだちゃ豆です。この時期までだだちゃ豆があるのは知りませんでした。
このすみれ漬は炭火で4時間くらいじっくり焼くそうです。すみれ漬は購入することができますが、一般家庭には無理な話です。
まくらとそうめんかぼちゃ 緑酢ジュレ。
緑酢はおろし胡瓜と酢を合わせたものですが、きゅうり臭さはありません。
やはりジュレのおいしい宿ははずれなしです。
サーロインのしゃぶしゃぶ 牛骨スープで
今まではステーキじゃないともったいないように思っていましたが、ようやくしゃぶしゃぶのすごさがわかるようになりました。
すみれのしゃぶしゃぶは、普通のだし汁ではありません。牛骨スープです。
牛骨スープは一般家庭では絶対に作れないでしょう。本気で持って帰れないか考えたのは内緒です。
つけだれは胡麻味噌とポン酢の二種類。どちらも良い味です。
すみれの冷汁。
おそらくこれだけを食べると非常においしいのでしょうが、残念ながらしゃぶしゃぶのつけだれに負けてしまっているのが非常に残念です。
御飯は山形産つや姫。
デザートはラウンジで。
安納いものモンブランとレモンソルベ
モンブランもソルベもおいしいのですが、ここの主役はシーズンを迎えた山形のぶどうです。
すみれの夕食、変わらないクオリティの高さで安心しました。
明日の夕食が楽しみです。
<二日目に続く>