さて、富士屋旅館の夕食です。
夕食は、17時30分、18時、18時30分から選ぶことができ、チェックイン時に選ぶことになります。
選んだ時間に、食事処 瓢六亭に向かいます。
食事処 瓢六亭は半個室で、中華っぽい雰囲気です。
テーブルには黒いお盆がセットされています。
おかれた紙は、開くとメニューになっていました。
一品目 先付 松茸ごはん
蓋の上に稲穂がのっています。
いきなり松茸、思わず顔がほころんでしまいます。
暖かい酢飯に松茸がよく合います。
黒いお盆に、一品目が御飯もの、山梨の坐忘を思い出しました。
器が深くて多少食べにくいのが少し気になりました。中央が太くなっている箸のため、小さいものはつかみにくいです。
二品目 椀物 唐墨入り芋饅頭
中にあぶった唐墨が入っていて、食べ進んでいくと香ばしさが広がっていきます。
下の大根が瓢箪型になっているのもさりげなくおしゃれです。
三品目 造り 鰤昆布〆 あおりいか 真鯛
鰤の昆布〆は富山っぽいですが、意外にあっさりした感じです。
あおりいか、真鯛も少しねっとりした食感で、何かひと手間加えてあるのでは、と思われます。
つまも手作りでしょうか、細くて柔らかく、ふわふわした食感です。
四品目 揚げ物 無花果 伏見唐辛子 地の鱈
無花果の揚げ物は、甘くフルーティーで、アップルパイ的な感じです。
鱈は結構味が濃くて、意外な感じでした。
五品目 八寸 子持鮎昆布巻 氷頭なます ふぐ煮凍り
これは珍味の盛り合わせ、お酒がすすみます。
お酒は日本酒を頼みましたが、地酒と、その他は結構良い銘柄をそろえています。
ただ、単位が一合弱で、少し割高かな、と感じました。
六品目 強肴 金時草 冬茹 冬瓜
金時草はちょっとぬめりのあるほうれん草的な野菜で、ゆでると紫色になるそうです。
どんこ椎茸は肉厚ですごくおいしかったです。
七品目 御飯 鰻土鍋ごはん
今回は宿の名物 鰻土鍋ごはん付のプランにしました。
鰻は蒸さずに焼く関西風です。
肝吸いは具だくさん、土鍋ごはんは結構なボリュームで、この茶碗で5杯分くらいあります。
当然食べきれませんが、残った分は箱詰めにして部屋に持ち帰ることができます。すでに満腹で、部屋に持ち帰っても食べないだろう、と思いましたが、なんだかんだで完食しました。冷めてもおいしいのです。
八品目 甘味 ぶどう羹 黄菊練り切り
ぶどう羹は、皮をむいた生のぶどうにワインゼリーをかけたものです。
富士屋旅館の夕食は、食材の種類こそ多くないものの、しっかり調理されており、味付けもスバ来旨です。たまにはこのような和食も悪くありません。
<二日目に続く>