これじゃあ石原都知事に
「それみたことか」って言われちゃうよ。
「デンデラ」19点☆
姥捨山には
続きがあった、という話。
雪深く、貧しい村。
この村には70歳になった者は
山に捨てられる掟があった。
70歳を迎えたカユ(浅丘ルリ子)は
息子に背負われ、姥捨てされる。
雪のなかで意識を失ったカユだが
目を覚ますと、見知らぬ小屋にいた。
あたりは老婆ばかり。
なんと
捨てられた彼女たちは
デンデラという共同体を作って
生き延びていたのだ!
カユは30年前にデンデラを作った
メイ(草笛光子)と再会する。
メイは恐るべき野望を持っていて――!?
うわーこりゃまいった(苦笑)。
もっと思慮深く、
工夫ある話かと思いました。
結局、婆VS熊かよ!
そんで血や腕が飛び散るスプラッタかよ!っつう。
「歳を取ることは罪じゃない」と
がんばる婆さんはいいけど、
行動の動機が薄いし、
品のなさが、大変に不愉快。
「開き直った」「原始の」みたいなことを
意識してるのかもしれないけど
これじゃあなあ。
石原都知事が
「それみたことか」ってニヤ笑いする姿が
目に浮かぶよ~
くやしい!
集団のキャラ分けも典型的で
おもしろみがないし、
同じ展開が何度も繰り返されて
工夫ゼロ。
ベテラン女優を贅沢に使ったのに
もったいない!
なにより
「歳を取ったら未来がないから、
過去の怨みをはらすのみ」
って考えかたが、あまりに非生産的だよなあ。
「老い」ってものすごく
語りがいのあるテーマなのになあ。
それに
これをいっちゃあおしまいですが
若い娘の一人も出てこない映画が
どんだけしんどいかが、身に染みました。
★6/25から全国で公開。
「デンデラ」公式サイト