最近の森田作品はどうも苦手続きだったんですが
久々にこれはおもしろかった!
「僕たち急行 -A列車で行こう-」75点★★★★
森田芳光監督の遺作となった作品。
本当に早すぎました。
大企業で働く小町(こまち、松山ケンイチ)は
大の鉄道好き。
あるとき小町は同じく鉄道好きの
コダマ鉄工所の二代目小玉(こだま、瑛太)と出会い
意気投合する。
“鉄”ながら、そつなく会社勤めをこなし
そこそこモテる小町に対し
小玉は女性との出会いもゼロな超オクテ。
個性はあれど仲良く“鉄”道をひた走っていた二人だが
小町に九州転勤の辞令が下りて……?!
森田芳光映画には
独特の芝居がかったセリフや、会話の間とテンポ、
「カクッ」とはずしてくるビミョーなリズムがありまして
最近の作品ではどうも合わなくて
ダメだったんですが
この作品はそのビミョーな間合いが、うまく作用していました。
とことん明るく朗らかな雰囲気と、快活さがあり
音楽も軽快。
鉄道というモチーフも、愛や友情も
どこか古風で“昭和”を感じさせていい。
監督自身がかなり“鉄”で
この企画は数十年越しで温めていたそう。
作り手の素直な楽しさが
こちらにも伝わってくるんでしょうね。
ま、番長、ゆるーい“鉄”なんで
単純にグッドポジションで撮影された列車ショットや
「おお、これがかのHOゲージ模型……!」などなど
趣味的に相当楽しかった(笑)
「九州転勤?」って聞いて、松ケン以上に喜んじゃったもん。
「はやとの風」乗りて~~!九州新幹線「さくら」も乗りてえ~~~
急逝が惜しまれますが
マジでいい作品が最後で素晴らしいね!監督!
どうぞ安らかに。
★3/24(土)から全国で公開
「僕達急行 -A列車で行こう-」公式サイト