二重三重に裏を読んだんですが、ハズレました。
やられた!(笑)
映画「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」80点★★★★
ジョージ・クルーニーが監督&出演の
米大統領予備選を題材にしたドラマです。
民主党予備選に出馬した
ペンシルベニア州知事のモリス(ジョージ・クルーニー)。
ハンサムでクリーンなイメージで優位に立つ彼は、
ライバルの共和党候補を打ち破ろうとしていた。
彼の選挙参謀となった
若き広報官スティーヴン(ライアン・ゴズリング)もまた
モリスの人柄に魅了され、彼に政治への希望を託した一人。
だが、選挙活動に関わるうちに
スティーヴンは
ある衝撃的な事実を知ることになり――?!
いや~これはマジで見応えありました。
本当に映画の醍醐味をよくわかっている人が作っているなあと。
G・クルーニーがまるで自らにダブるような
誠実でクリーンな大統領候補を演じるのがまず巧妙(笑)
エコエネルギーをプッシュし、中絶も賛成、
同性婚もOKというリベラルぶりの、理想に燃えるリーダータイプ。
しかし、そんな彼が票集めのために、
あるダメ議員と手を組まねばならんという状況になる。
そして、まさかの出来事が発覚。
え?そんな単純にはいくまい……?と、頭脳戦に参加するうち
俳優に騙され、演出に騙され、そしてイメージに騙されと
二重に三重に、騙される(笑)
それが快感ですハイ。
米選挙の仕組みは本当に複雑で、
この映画ですべてがわかるわけじゃないんですが
見ててわかんないことはないので、大丈夫。
それに根っこにある問題はたぶん
日米もさほど変わらないはず。
期待した政治家がこういう理由で身動きとれなくなるんだぁとか
おもんばかれる感覚になりました。
フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティと、
曲者たちの活躍も期待どおりだしね。
冒頭、希望に燃えてこの世界に入ってくるスティーヴンに
ベテラン政治記者が
「ホントに1人に世界が変えられると思うの?」とクールに言うんですが
その言葉が、最後に響いてきます。
それでも、我々はそういう世界で
決断をしていかなきゃならねえんだ!と
厭世的にならず、政治に向き合わねばらなんと
思いました。
★3/31(土)から全国で公開。
「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」公式サイト