タイトルどおりではあるんだけどね。
「彼は秘密の女ともだち」70点★★★★
*******************************
クレール(アナイス・ドゥムースティエ)には
7歳のときから“永遠の友達”と誓い合った
親友ローラ(イジルド・ル・ベスコ)がいる。
成長した二人はそれぞれ結婚し、
それでも友情は続いていた。
――が、ローラは
夫ダヴィッド(ロマン・デュリス)と
まだ赤ん坊の娘を残して、病気で亡くなってしまう。
二人を心配したクレールが
ダヴィッドを訪ねてみると――?
*******************************
フランソワ・オゾン監督の最新作。
タイトルどおりではあるんですが
意外に「おっ、こういう方向にいってくれるか」もあって
スッとする。
まず主人公クレールの
なんか小動物っぽい、パッとしない加減が(すんません)
逆に目を引く。
彼女は親友だった女性を亡くした
まあ潜在的レズビアンであり、
その親友亡きあと、
女装に目覚めた彼女の夫に対し、
驚きながらも、次第にその状況を受け入れ、
“女どおし”として仲良くなり、
さらに新たな展開にのっていく。
かなりジェンダー的には込み入ってるというか
複雑怪奇ではあるんですが(苦笑)
深刻ぶらない軽やかさがあって
ソープオペラとして楽しめるし、
ワシなんかは
「案外、こういうことってあるかもな~」と思ってしまう。
クレールも、ダヴィッドも
同じ女性を愛していたわけで
それがこういう形で、表面化するのは
自然な感じもするし。
そう思わせるオゾン監督、うまかったですね。
でもね、一番印象的だったのは
フランス人ってもっと同性愛にも女装にも寛容なのかと思ったら
意外と保守的で無理解なのね!ってことかなあ。
★8/8(土)からシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
「彼は秘密の女ともだち」公式サイト