これは、勉強になる!


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「ヒッチコック/トリュフォー」73点★★★★




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1962年、若き新鋭監督、フランソワ・トリュフォーからのオファーで実現した
ヒッチコックへのロングインタビュー。


それがバイブル本『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(晶文社)となり


多くの映画人に影響を与えてから、はや50年。

この映画は
そのときの二人の50時間にわたるインタビューテープと写真、
そしてヒッチコックに影響を受けた10人の監督へのインタビューから
「ヒッチコックの映画術」を改めて探ろうと
まとめられたドキュメンタリーです。

まさに
「勉強になる!」の一言で
超・濃い!


ヒッチコックの「へえ!

幼いころ留置所に入れられた体験が
“恐怖”のもとになっているとか

俳優とのコミニュケーションの取り方とか
びっくりするほど名言の山でおもしろいし

なにより
30歳年下のトリュフォーに話しかける
サスペンスの神の、めちゃくちゃ優しい口調にびっくりしました。

なんか聞いていて、胸熱くなった。


さらにデビッド・フィンチャー、スコセッシ監督など
10人のそうそうたる監督たちが登場し
「ヒッチコック」体験や、好きな映画を語るのも見どころ。

リチャード・リンクレイター監督や
ウェス・アンダーソン監督が登場したのは
ちょっと意外だったし

それぞれ「好きな映画」がビミョーに違うのもおもしろい。

日本からは黒沢清監督が登場もしていて
「なるほど!」と思いました。

映画好きは必見だし
「むか~しに見たけれど・・・」という人、「名前だけは・・・」という人も
絶対に、見たくなると思いますよ。

この和田誠さんのイラストのチラシもいいね!


ちなみに。
来週発売の『週刊朝日』に、映画をもとにした「ヒッチコックを楽しむヒント」記事を書きました。

監督インタビューも載ってます~。
★12/10(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。
「ヒッチコック/トリュフォー」公式サイト