映画の大好きの僕は、めったに舞台は行きません。嫌いではないのですが、アンテナを張っていないため、行く機会がないというのが理由です。今回行って来たのは横浜で公演中の劇団四季の「CATS」。ロングランを続けている興行ですので有名ですが、何も知らずに行くほどに面白いと、僕の親切な友人達は何も教えてくれなかったので、楽しめました!まだこれからという人は、何の予備知識も持たず、ぜひ楽しんで来て下さい。
劇場内に一歩入ると、劇場の壁にゴミが貼り付けています。我々が等身大のノラ猫という目線で見ることが出来るよう、大きく作られています。「横浜ウオーカー」の雑誌であったり、有名なお店の包装紙だったり。しかも本はご丁寧に中身まで読めるのです。このゴミの写真を撮ろうと思ったら、一切撮影お断り。ステージはともかく客席の壁であっても、そこは舞台という考え方からなのでしょう。一切撮影出来ないのです。
しかしそれだけのことはあります。劇場全てを使ってのステージはよく出来ています。オープニングからサプライズの連続です。とにかくダンスは凄い。僕でさえ、やり直せることなら、格闘家の身体からバレエダンサーの身体に変えたいと思ったほどです。(笑)映画「ホワイトナイツ」のミハイル・バリシニコフのような。
しかし1つ気に入らないのは、ダンスのクオリティに対して、歌のクオリティ。下手とは言いませんが、会場で聞いていると発音が不明瞭なところが多くて、何と言っているのか分からないのです。全てのセリフが歌に乗って語られるので、これはちょっとマイナス材料です。それが原因ではないですが・・休憩時間前の数10分、寝てしまいました。(笑)
CATSの舞台のダンスは最高でした。あの身体能力の高さには脱帽です。しかし歌は駄目です。それはYouTubeのブロードウエィのステージと比べれば一目瞭然です。僕は、ブロードウエイの英語の歌の方が理解出来ます。あのオリジナルを、意味を失うことなく日本語に訳し、それを音楽に乗せて歌うことが出来るようにするというのは大変な作業です。だから音楽と歌詞の字数が合わない。それを歌うのですから聞き取れないのも仕方がないのです。でもそれがもったいないですね。
オーディエンスは、女性ばかりでした。時間に余裕のある主婦の方ばかりではなく、若い女性も多い。しかし男性は少ない。やはり文化的なことに目を向けることが出来るのは女性なのか・・・とつくづく思いました。男性は自立して自分の趣味を持ったり、仕事以外の人と交流を持つ機会さえ、努力して持とうとしない人が多い。二言目には「仕事が忙しい」と言いますが、時間だけは自分で作ろうとしない限り持てないものであるということが理解出来ていない。理解出来ていれば「時間がない」という言葉を口にすることは、自分の「恥」以外の何物でもないことが分かっているはずです。
もう少し男性は女性を見習わないと、世の中の半分を占める女性に相手にしてもらえないと思います。ここで僕の言う女性というのは、どこにでもいるような、お金で何とかなるような女性のことでは決してありません。ちなみによく聞く「子供好き、料理が上手い、可愛い」という女性は、僕の理想的な女性像ではありません。僕の理想は、「知的でユーモアがあり、セクシー」な女性です。