アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

好評の~澤田ふじ子著「高瀬川女船歌」

2014年06月29日 | 読書三昧
過日、読了した澤田さんの京都市井絵図シリーズ第2巻「やがての蛍」がとても良かったので、今度は「高瀬川女船歌」シリーズを借りて来て読んだ。



テーマは、先のシリーズに共通した「京の市井に生きる人々の哀歓」ということなのだが、今回は、京都と伏見を結ぶ交通の要路としての(人工の)「高瀬川」をめぐる物語。連作短編7編を収めている。

物語~第2話「冬の蛍」2年前に亭主に死なれ、今は独り身の女船頭お時は、蓮見船が縁で思いをかけた相手とねんごろな関係になるが、実は、その男は押し込み強盗の頭だった・・・

当時(江戸時代~安永・天明期)の京で、高瀬川沿いで暮らす人々の姿を旅籠「柏屋」を舞台に描いている。高瀬川の清らかな水の流れだけでなく、人間の醜さや卑しさも過不足なく描かれていて興味深い。

このシリーズはとても好評で、すでに7巻までリリースされているようなので、随分、読みごたえがありそうだ。
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