地域電力会社の大チョンボである。
福一原発の暴発に続く、北海道胆振東部地震発生時の北電による(道内全域の)ブラックアウトである。
つまり、どちらも自然災害が引き金となったコスト優先の人災である。
泊原発の稼働がままならぬ北電は、コスト削減のため道内最大の苫東厚真(石炭火力)発電所に大きく依存する供給体制をとって来た。被災時、苫東厚真だけで全負荷の半分を担っていたという。
結果、今回の地震で同所が停まると、他の発電所も連鎖的に停止してブラックアウトとなった。
下図は、同社の配電図である。
この図で気付くのは水力発電所の多さである。
下図の設備構成からもわかる通り、全体の供給量の2割を越えるが、規模が小さく且つ、揚水発電所だったりで、日頃あまり運転されることがないのではないか。
また、一部に、泊原発が動いていればブラックアウトにはならなかった、などと主張する向きもあるが、これはナンセンスな議論である。
ちなみに、今回のブラックアウトで、泊原発は福一の事故時と同じ全電源喪失となり、電源車の稼働でかろうじて核燃料の冷却を継続したと言う。
もし、原発が稼働中であれば、福一の二の舞になった可能性すらある。
泊原発は廃炉以外ない。
いずれにせよ、道民の生活に死活的影響を与えるブラックアウトなどが再発しないよう、電力供給システムの見直しを求めたい。
上図などは、同社のHPから借用しました。