台所に置いてある食器洗いのスポンジは、ウレタンの芯と周囲の(ナイロン製の)網目状の袋から成っている。
昨日、この網目の一部がほつれたので、修理しようと家内から針と糸を借りた。
ただ、今どきの年寄り(80歳)がいくら頑張っても、糸は針の穴に通ってはくれないのだ。
側でニヤニヤしながら見ていた家内が、「それじゃ、これ貸してあげる」と「糸通し」なる道具を取り出してきた。
この道具、何やら極細のバネ状の金属でできていて、カエデの葉のような形をした大きな輪の部分に糸を通し、その後、先端の尖っている部分を針穴に通して引き抜くと、あれ不思議、糸はちゃんと針の穴に通っているではないか。
繕い作業それ自体は、ものの5分もかからず終わったのだが、こんな便利な道具があるとは知らなかった。
人間は道具を駆使する動物と誰かが言っていたが、その通りだと思った。