第164回(2020年度下半期)直木賞受賞作品。
「小説すばる」2018年7月~2019年10月(3ヶ月毎)連載。242頁。
江戸下町の心(うら)淋し川。
いつも淀んで悪臭さえ放つその川沿いに、延々と建つ長屋に暮らす女性たちを丁寧に且つ、美しく編んだ珠玉の連作短編集。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)
蛇足:直木賞選評~林真理子氏
「際立った力量を見せた。構成・会話の妙、人物描写のうまさなど、どれをとっても合格点だ。時代小説に必要な情味に溢れているし、最後の章での意外な展開も面白い。私はこの作品だけが直木賞にふさわしく、プロの技だと思った。」以上、「直木賞のすべて」 からお借りしました。