昨日午前中、生憎の雨の中を隣町の音狂い爺さんがおいでになった。
主たる目的は、彼が最近入手した真空管アンプを、拙宅のスピーカーに繋いで鳴らしてみたいということであった。
これは、彼が持参したアンプ(と同型機)だが、1950年代に英国で生産された電球型の出力管を持ち、出力はたったの2.5ワットx2。現代のトランジスタ方式に比べると、20~30分の1ほどしかない。
早速繋いでみると、やはりと言おうか「古き良き時代の音」がした。つまり、細かい音のデティールなどはないが、何かホッと安心できる人肌の温もりを感じさせる音がする。
音量も、静かに聴くには十分で、「いいじゃない。これで十分だよ」とお互いに納得した。
因みに、現在拙宅で使っているアンプは、昨年(本邦で)生産されたトランジスタ式で、これ以上は造りようがないという良質な特性を持っている。出力は、45ワットx2。
果たして、このアンプに戻すと、スピーカーが全身を使って大声を張り上げ始めた。