自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆コロナ的日常が創り出すビジネスと新語

2020年04月30日 | ⇒ドキュメント回廊

   今ではオンラインがすっかり定着した感がある。金沢大学でも「5月6日まで対面での授業は実施しない」との新型コロナウイルスの予防対策がとられ、オンラインでの講義が中心となっている。大型連休に入ってからは、「オンラインで飲み会をやろう」という輩(やから)もいて、それも「昼から」だという。きのうのことだ。30分ほどだったが画面に顔出しをした。会話が弾み、この時初めて意識したことは、飲み会とは本来「近況を語り合う会」なのだ、と。

   この飲み会の中で、「オンライン・ソムリエ」が話題になった。金沢のワイン・バーのソムリエがネットで客とつながり、客の自宅の食卓に並ぶ料理に合うワインの銘柄などを解説してくれるという。自宅にいながらにして「マリアージュ」の楽しみ方が学べる。確かに、ワインのソムリエからはグラスに注いでもうらうだけではなく、そのワインの歴史やエピソードなどの語りが面白い。参加者から「ハッピータイムだね」と声も上がり、雰囲気が盛り上がった。

   そのワイン・バーは夜の営業は今月11日から自粛しているが、その代わり午後2時から7時まで店を開いて貯蔵しているワインを販売している。きょう午後、オンライン・ソムリエの店に行った。ネットお客と会話が始まっていた。ソムリエはオーストラリアのワインについて説明していた。「最初にブドウの木が植えられたのは1788年で、場所はシドニーにだったそうです」とまるでカウンター越しに話しかけているようだった=写真=。

   話のルールはただ一つ、コロナウイルスの話はしないことだそうだ。「話がマイナスのイメージばかりになるので避けています」と。プロの世界はリアルでもオンラインでも話が面白い。これは新しいビジネスではないか、そう実感した。ちなみにオンライン・ソムリエの利用は20分間で2000円、ワインは客が自分で購入する。帰りに店でワインを数本購入した。

   帰宅すると、高校時代からの友人が訪ねてきてくれた。先日(27日付)ブログで金沢市内のドラッグストアを4軒回ったもののマスクが販売されてなかったと書いたが、それを読んでわざわざ新品のマスク(5枚セット)を持参してくれたのだ。「マスク・パトロールばかりやっていると感染するから注意しろよ」とアドバイスがあった。マスク・パトロールという言葉を初めて聞いた。マスクを求めて、店を探し回ることを意味するそうだ。それが、3密(密集、密閉、密接)」のもととなる、とか。気遣ってマスクをプレゼントしてくれた友人にお礼として購入したワイン1本を持って帰ってもらった。

   コロナ的な日常はオンラインとうビジネスチャンスと新しい言葉を創り出している。そのひとコマを記した。とくに話の文脈はない。

⇒30日(木)午後・金沢の天気    はれ

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