自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆緊急事態宣言 今ここにある難局

2020年04月08日 | ⇒ニュース走査

      7都府県とは言え、新型コロナウイルスの感染対策として緊急事態宣言が発令された。金沢大学でもこの3月に医学系の大学院を修了した30代男性の陽性が確認された。卒業後に研究室を訪問していたので、本人からの聞き取りで、接触した10人は現在自宅待機となっている(金沢大学公式ホームページ)。石川県内の感染者は51人ではあるものの、大学キャンパスに感染者が出たとなると、コロナウイルスがごく身近に迫ってきたと実感する。

           金沢市内の精神科の病院でも医師3人と患者1人の4人の感染が伝えられている。このうち30代の男性医師1人は3月26日にクラスターが発生した岐阜市内のナイトクラブを岐阜大学医学部附属病院の医師らと訪れていた。27日に金沢市に戻り、今月3日まで勤務していた。この間に他に医師2人と患者1人が感染したとみられる(8日付・北陸放送Web版)。これは心の隙間を突かれた感染事例だろうか。

   今月5日付のブログでテレビ番組がコロナウイルスの感染拡大に番組の制作を中断していると述べた。日本テレビも6日付のホームページで「新型コロナウイルス対策と番組編成指針について」と題して発表している。それによると、「現時点で安全確保が難しいと判断される番組の制作について本日(6日)から2週間の休止期間を設けることといたしました」と。

 制作を休止するのは、1)バラエティ番組のスタジオ収録、2)報道・スポーツ・情報番組以外(情報・制作局バラエティ部門)の番組のロケ、3)ドラマのスタジオ収録・ロケ、の制作活動。「出演者や社員・スタッフ、番組制作の全ての関係者の感染予防を最優先に考え、安全を確保したうえで通常通りの番組制作スケジュールを消化することは難しいという判断からです」と述べている。

 「未知」であり「見えない」ウイルスの脅威に対して、メディア事業者として対応する「番組編成指針」を以下記している。 ①「真実を伝え、生活者から信頼される報道・情報番組」の編成(公平・公正さを保ち、迅速・正確な情報を発信します)、②「豊かな時を提供し、生活者に希望と活力を届ける健全な娯楽番組」の編成(心に通う番組制作を心掛け、創造的で良質な娯楽を発信します)、③「学びの場を提供し、生活者の知見を広められる教育・教養番組」の編成(社会的良識に基づき、文化創造と社会貢献に繋がる教養を発信します)

  最後に「日本テレビは上記の番組編成指針、番組制作の基本姿勢のもと、社員・スタッフ一丸となり、社会的責任を果たし、日本の未来に貢献する番組制作に引き続き、邁進してまいります」と。この最後の一文を読んで、これは「対コロナ、メディア宣言」ではないかと思えた。5日付ブログで紹介した他のキー局とは違い、日本テレビはテレビ局として一丸となって今ここにある難局を乗り切る姿勢を打ち出している。

⇒8日(水)午後・金沢の天気    はれ

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