コロナ禍のミニシアター救済事業として、もともと公開予定のなかった笑福亭鶴瓶師を撮り続けていたフィルムを編集し、急遽公開されたドキュメンタリー映画。
おそらく関西での公開の最後の最後に滑り込み。喜楽館の近くだったので、銀瓶師のアフタートーク付き。
学生時代、「つるべがおかず」というラジオのヘビーリスナーで、深夜の公開放送にまで行った(旧ABC社屋に深夜0時集合)わたしではあるけど、まさかその数十年後に落語でまた出会うことになるとは思わなかった。
ただこのドキュメンタリーの中でも、人たらしというか人に興味を持って観察している師の姿がとりあげられていて(詳細なメモをとり、そのメモを読みながらネタを考えている)、おもしろがれる天賦の才と内面を表現する積み上げられた努力というのを見た。
このドキュメントは本来、鶴瓶師の死後に公開するつもりで(というか本人の意思として)撮り溜めしていたものであるので今回の道半ばでの公開にあたっては「らくだ」を軸として17年の歳月をおい、松鶴や物故者となった兄弟弟子とまたそこから遡る史実で肉付けされていた。
かつてのリスナーはどうしているのだろうか。その映画は見たのだろうか、そんなことを考えていた。
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