今期とったのは「司法・犯罪心理学」と「臨床心理学」。どちらも内容が重かった。
「司法・犯罪心理学」は、実際に少年の更生支援をしている先生の授業だったので、時に現代社会への憤りも含みつつの講義だった。
罪を犯して、裁かれる末に課せられるのは「罰」ではなく、やがて社会に戻り今度は罪を犯さないための更生の支援が重要。
テキストの中で、ある重要事件により未成年に母親を殺された遺族が「少年が罪と向き合うようになったときにやっと自分の中で事件は終わる」とコメントされていた。一方、被害者遺族の感情として、厳しい刑罰を望む気持ちというのは分かるる。
自分のした罪と向き合い、贖罪の気持ちをもって生きてほしい。でも、人の心の中は分からないし、難しい問題だ。
今日、京アニ放火の判決がでた。
遺族のおひとり、妻を亡くされ幼い子どもをひとりで育てることになった方が終始「青葉さん」と被告をさんつけで呼び、お子さんに「青葉さんを恨んではいけない」と育てておられるニュースに何度か触れていた。
死刑を告げられた青葉被告が、うなずく姿が印象的だったといい、「彼なりに判決に向き合って受け入れていたのかな」と指摘。「自分の犯したことをまずはかみしめてほしい。それができれば、今の彼なら反省や謝罪もおのずと考えてくれると思う」と語った。
前日のニュースより
公判を通じて好き勝手な発言を繰り返す被告に怒りを覚えたことも。しかし、やけどを治療した元主治医と結審後に会い、「罪に向き合え」と言われていたことを知った。「話の内容は幼稚だが悪意はない。これが本音なんだ」と解釈すると、負の感情が軽くなり、心が救われたという。
判決は別として自分の罪に向き合い贖罪の日々を過ごして人として命を全うしてほしい。それが判決にいたるまで治療し、支援した人たちの願いでもあると思う。
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