花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

秋の ”宝石” (4)

2020-10-22 | 植物 花

秋の ”宝石” (4) も、<ルビー>に喩えた「ビナンカズラ」、「ミズレンブ」の実にしました。

「ビナンカズ ラ」(美男蔓)の赤い実です。

秋、紅葉が始まった木に絡み付いて、緑濃い葉の間から一層鮮やかな赤い実が顔をだします。

球状の集合果が、枝から下垂します、別名「サネカズラ」(実葛)の名前も、此の実(サネ)の見事さからの命名とか

葉も濃緑で光沢が有ります、花は、夏に1cm位の雄花、雌花を咲かせますが、小さいので見落としがちです。

雄花は、花の中心に紅色の雄蕊が小球状に着き、雌花は、黄緑色の雌蕊が小球状に着きます。

マツブサ(モクレン)科、サネカズラ属、常緑蔓性本木、日本、朝鮮半島、中国原産

学名  Kadsura japonica、英名  Kadsura

別名の「ビナンカズラ」(美男葛)は、昔、枝や樹皮を水に浸して抽出した液を男性の整髪料に

薄めてシャンプーに用いた故の命名とか、美男の条件には、髪形も大切なのか ・ ・ ・ 

学名の Kadsura は、<蔓(カズラ、ツル)>からの命名とのこと

滋養強壮の生薬(五味子)は、実を乾燥したものとのことなので

毒ではないと思って生食すると、シャキシャキした食感で味が無く、見た目の美味しさとは、懸け離れたものでした。

尚、マツブサ科には、「マツブサ」、「チョウセンゴミシ」(朝鮮五味子)等の植物が有ります。

此等も、「ビナンカズラ」に似た花、実を着けます。

黒く太い木の幹をバックに小さな赤い実が輝きます。


亀吉

下図は、雄花(左)と 雌花(右)

花は、雌雄異花でクリーム色の花を咲かせますが、同じ様な花に見えますが

雄花は、赤茶色の雄蕊を集結させ、雌花は、薄緑色の雌蘂を集結させます。


 

次は、「ミズレンブ」の赤く熟した実です。

<「ミズレンブ」(水蓮霧)>

植物園の温室等では、周年、「ミズレンブ」の実を視ることが出来ますが

此の時期、赤く熟した実を露地でも視ることができます。

「ミズレンブ」は、「レンブ」(Syzygium samarangense)の仲間で、水分が多い「レンブ」なので

此の「ミスレンブ」の名前が、付いたとのことです。

蝋を塗ったような艶が、「レンブ」の英名 Wax Apple に頷けます。

<トロピカル フルーツ>として、生食ができるそうです、経験は無いのですが、林檎の風味とか

葉も綺麗なので、観葉植物としても愛でられています。

初夏の頃に、漏斗状の白や淡い桃色の4弁花を咲かせます、多数の雄蘂が、放射状に長く伸びます。

フトモモ科、フトモモ属、非耐寒性小高木、学名 Syzygium aqueum

英名 Water Apple、Rose Water Apple、別名「ジャワフトモモ」、「ミズフトモモ」、「ミズジャンボサ」

 

植物園の温室等では、周年、「ミズレンブ」の実を視ることが出来ますが

此の時期、室内で越冬させたものを、露地で視ることができます。

葉も綺麗なので、観葉植物としても愛でられています。

 

 下図は、花です、雄蘂が ”爆発” して、花弁が隠れてしまいます。


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