花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

実が稔る(26)

2023-11-21 | 植物 花

今日は、「ノウド」の黒く熟した実にしました、複散形花序に花火の様な実を愛でます。

<「ノウド / 野独活」>

日本の 山野で視る事ができますが、朝鮮半島、中国でも視ることが出来るようです。

茎の先端に球状の散形花序を着けて、多数の白や薄緑色の小さな花を咲かせます。

花弁5枚の両性花です、5本の雄蘂が、妙な具合に立ち上がります。

「ノウド」の若い芽は、春先に、山野に於て、山菜として採取されますが

栽培用の「ウド」は、日光を遮断した室で、「シロウド」(白独活)として、白い茎を食用にしますね。

「ウド」は、「ヤマウド」を栽培用に改良したもので、茎が太く、柔らかいのが特徴です。

”独活の大木” の諺が有りますが、草丈は、精々3M位でしょうか

一般の陽を遮って栽培する「ウド」<「シロウド / 白独活 」=「緑化独活」>より多少渋味が有るようです。

「ヤマウド / 山独活」の名前も付いてますが、正確には、「野独活」が正しいとのことです。

「シロウド」や「緑化独活」は、「ヤマウド」と称しても、野生のものは、「野独活」が、正しいとか。

ウコギ科、タラノキ属、多年草、学名   Aralia cordata

秋頃に、「ヤマウド」が、球状の黒紫色の果実を着けます。



「独活」の花は、球状の散形花序を着けて、多数の白や薄緑色の小さな花を咲かせます。

花弁5枚の両性花です、5本の雄蘂が、立ち上がります。

”独活の大木” の諺が有りますが、草丈は、精々3M位

  

<余録>

"天狗の団扇” と称する「ヤツデ /  八手」も「ヤマウド」に似た放射状の花序を着けます。

"天狗の団扇” の名前の由来は、葉に深い切込の在る<掌状葉>に由来します。

日陰や日当たりの悪い場所でも良く育つので、庭の片隅等に栽培する事が多いと思います。

11月から12月に懸けて白い花を放射状に咲かせます。

翌年の頃に実を着けて、熟するに滋賀って、淡緑色から、徐々に暗紫色に変化させまJapaす。

ウコギ科、ヤツデ属、常緑低木、学名  Fatsia japanica、英名  Japanese  Aralia


下図は、此の時季に咲く花ですが、詳細は、別のページに載せる予定です。


実が稔る(25)

2023-11-19 | 植物 花

シリーズの今日は、「ウメモドキ」の赤く熟した実にしました。

<「ウメモドキ」梅擬>

小鳥の好物「ウメモドキ」の赤い実が照り映えます、葉や枝が「梅」に似ているので、漢字名は、「梅擬」とか

花は、初夏に咲く淡い紫色の小さな花です、花も「梅」の花に似ているので

「ウメモドキ」の名前の由来の一つですか。

モチノキ科、モチノキ属、落葉低木、雌雄異株、日本原産、学名   Ilex serrata、英名   Japanese winterberry

尚、仲間のモチノキ科、モチノキ属には、「モチノキ」(黐の木)、「クロガネモチ」(黒鉄黐)、「ソヨゴ」(冬青)

「アカミノイヌツゲ」(赤実の犬黄楊)が有ります。

赤く熟す時季が多少違いますが、皆、赤く照り輝く球状の実です。

初夏の頃に咲く薄紫色の小さな花です、「梅」の花に似ています。

<余録>

尚、同じ名前が 付いた「ツルウメモドキ / 蔓梅擬」が有りますが、モクセイ科の「ウメモドキ」とは違って

ニシキギ科に属します、「ウメモドキ」に似た実を着けて、蔓性なので、此の名前が、付いた由。

東アジア一帯に自生していて、花を咲かせる時季は、5月から6月の頃で、

集散花序に黄緑色の小さな(5m位)の花を咲かせます。

10月から12月には、淡黄色の果が、3ケ所割れて裂開、中から鮮やか橙赤色の仮種皮色に覆われた種子が、現れます。

日当たりの良い林の樹木に絡み付いた姿を見ます。

若い蔓は、細いのですが、徐々に太くなり、径が、5cmにもなるとのこと。

ニシキギ科、ツルウメモドキ属、落葉蔓性木本、学名   Celastrus orbiculatu

英名   Oriental staff vine、Japanese bitter sweet

<下図は、3ヶに裂開する前の果実です>

裂開すると鮮やかな橙赤色の皮を纏った種子が、現れます。



小さな小さな花です。


実が稔る(24)

2023-11-17 | 植物 花

今日は、ナス科の「ヒヨドリジョウゴ」の朱色の実と、同じナス科の「ワルナスビ」の暗緑色の実にしました。

草木と樹木の違いですが、似た様な色の実が、枯れ野をバックに冴え渡ります。

最初は、「ヒヨドリジョウゴ」の実です。

 

「ヒヨドリジョウゴ」(鵯上戸)>

寒さが増すとともに、赤色が一層鮮やかになり、樹木等に絡み付き、灰色の冬枯の山野に映えます。

期期は、8~~9月の頃、集散花序を付け、花冠が五裂した白い花を咲かせます。

大きく外側に反り返る特徴が有ります。

葉は、「アサガオ」の葉と似て、深く三裂した葉や、全縁の葉を着けます、茎や葉には、毛が密生します。

名前の「ヒヨドリジョウゴ」(鵯上戸)の由来は、「ヒヨドリ」が好んで食べるからとか

実際は、好んで食べないとも言われています。

大勢の酒好き(上戸)が、酒を飲んで赤い顔をした姿が、似てるからとか、両方を採って「鵯上戸」になったのかも

果実は、有毒なそうですが、葉には、解熱、利尿、神経痛に効く薬効もあるとのこと、“毒にも薬にもなる” わけです。

日本、台湾、朝鮮半島等に広く分布してるようです。

同じナス科の「ワルナスビ」や「イヌホウズキ」の仲間です。

ナス科、ナス属、蔓性多年草、 学名    Solanum lyratum


下図は、「ヒヨドリジョウゴ」の花です。

 次は、「ワルナスビ」(悪茄子)の実です。

<「ワルナスビ」>

 夏に白や淡い紫色で、「ナス」、「チャガイモ」に似た花を咲かせます。

実の形は、「茄子」より「ミニトマト」に似ていて

名前のとおり茎や葉には、鋭いトゲが有り、始末が悪い植物で

除草剤も効かない代物です。

家畜も食べなくて、生態系被害防止外来種に指定されています。

"ワル(悪)” の名前が、付いた由来とのこと。

球形の実は、緑色から黄、熟すと黒と変化します。

地下茎で繁殖するので増殖力も旺盛ですが、丸くて輝く実

は、“黒真珠” なのです。

ナス科、ナス属、多年草、北アメリカ原産の帰化植物

全世界に移入され、分布してる由、学名    Solanum carolinense

英名    Apple of Sodom、Devil`s tomato  と “悪名” なのです。

 



白や淡紫色の「ナス」、「トマト」、「ジャガイモ」等の花に似ています。

尚、仲間には、「ツルハナナス」(蔓花茄子)Solanum jasminoides/poteto vine  が有ります。

半耐寒性木本、蔓性、別名「ソラナム・ジャスミノイデス」、「ハナホロシ」


実が稔る(23)

2023-11-14 | 植物 花

「パンパスグラス」Panpas Gras が  白い穂に成って稔りました、

タンゴ Adios  pampa  mia  の 歌声が聞こえてきそうです。

 

今日は、「モチノキ」、「クロガネモチ」の赤い実を載せます。

花が少ない時季に、花の代わりになる赤い実です。

両者、似たような 実と葉を着けますが、微妙な違いが有ります。

モチノキ科の樹木は、常緑樹ですので、赤い実と緑の葉のコントラストが楽しめます。

<「モチノキ」(黐の木)>

特に「モチノキ」は、「モッコク」、「モクセイ」と並んで、<庭木の三大名木>とされています。

昔、子供の頃に野鳥を捕獲するのに、此の樹木の樹皮を叩き

ネバネバの樹液を作り、小鳥を生け捕りにした樹木ですが、現在は、禁止です。

春に、4弁の淡い黄色い花を咲かせますますが、小さい所為も有って、目立たない花です。

葉は、革質で全縁、互生します、樹皮を叩いて、ネバネバの<鳥黐>を造って、野鳥を捕獲したものです。

野鳥保護が、徹底してない頃の話しですが、今は、禁止されています。

葉も実も次に挙げる「クロガネモチ」に似ていますが、実の大きさで、区別出来ます。

「モチノキ」の実は、径が約1Cm位に対して、「クロガネモチ」の実は、約  5m/m~6m/mと小さいのです。

モチノキ科、モチノキ属、常緑低木、雌雄異株、日本、中国、朝鮮半島に分布

学名   Ilex  integra別名「ホンモチ」、「トリモチノキ」、「モチ」

 次は、「モチノキ」の実より小さい(6mm位)が、沢山の球状の実を着ける「クロガネモチ」(黒鉄黐)です。

<「クロガネモチ」>

枝や葉の柄が紫色なのと、葉が紫色に変色するので、<黒鉄>の名前が付いた由

他のモチノキ科の樹木の葉の革質や楕円形は、似ていますが、一層、濃い緑色で光沢が有ります。

此の樹木も初夏に、淡い紫色の小さな花を咲かせます。

「クロガネモチ」を ”金持ち” と解釈して、縁起木として崇める地方が有るとのことです。

モチノキ科、モチノキ属、常緑高木、雌雄異株、日本、中国、台湾、インドシナ等に分布

学名   Ilex rotunda英名   Round leaf Holly、別名「フクラシバ」、「フクラモチ」


 

花も両者は、似た小さな五弁花で、区別し難い形、色ですが

「モチノキ」の花色は、淡い黄色で、「クロガネモチ」の花は、淡い紫色です。>/p>

<余録>

カナメモチ」(要黐)の赤い実も、この時季に実りますが、「クロガネモチ」などよりも実の着き方は、疎らです。

扇の<かなめ(要)>に使用する木材で、「モチノキ」に似ているので此の名前が付いた由

唯、モチノ科とは違って、バラ科、カナメモチ属、常緑小高木、雌雄同株、日本原産とか

学名 Photinia glabra 、英名 Japanese photinia となってました、直径が5~6m/m 

ガク片が実の天辺に付いている様子は、バラ科だけに確かに「バラ」の実に似ています。

葉が「カナメモチ」より多少大きい園芸種「レッドロビン」が最近人気がでてきました。


実が稔る(22)

2023-11-13 | 植物 花

「ナツメ / 棗」の実が稔ってます、艶やかな赤黒色が際立ちます。

<「ナツメ」(棗)の実 >

初夏に、淡い緑色の小さな花を咲かせます。(下図)

核果が、薄緑色から黄、赤色、赤黒色に変化して、実の表面に皺ができて熟します。

名前の由来は、卵形の果実が、茶器の<なつめ>似ている方とか

亦、他の説には、「ナツメ」は、春より遅く、夏に芽を出すからとか

他に、「夏実」<ナツミ>、「夏梅」<ナツウメ>で、夏に実が、熟すからとか、諸説が有るようです。

乾燥した実は、菓子の材料や生薬の原料になります。

葉は、秋に紅葉して、小枝ごと落下します、一見、常緑樹の葉に似て、肉厚です。

クロウメモドキ科、ナツメ属、落葉高木、西アジア、中国原産

学名  Ziziphus jujuba、英名  Jujube、Chinese Date

 

最初は、“ハガキの木” の名前が付いた「タラヨウ」の赤い実です、光沢の葉と真赤な実が輝いています。

<「タラヨウ/多羅葉」の実>

実は、赤色よりオレンジ色に近い色彩ですが、赤く照り輝くルビーの様相です。

葉の裏に鉛筆状の尖った物で傷を付けると、書いた処が黒く変色するので、文字が書けます。

此の現象が、<葉書>の語源になった由、郵便局のシンボルツリーになっています。

郵便局の敷地内には、シンボルツリーとして、此の樹木が多く視ます。

5月頃に小さな黄緑色の集合花を咲かせます。

尚、葉に切手を貼って、宛先を書けば、郵便として送付可能との事でいたが

よく調べてみたら、小さすぎて定形外郵便でも送れないとのことでした。

<多羅葉>語源は、ヤシ科の「タラジュ」(多羅樹)  Coryhautan に似ていて、此の木の葉にも

昔、インドでは、経文を書いたとか、葉は、肉厚で、光沢の有る長楕円形

モチノキ科、モチノキ属、常緑高木、日本、中国原産、学名   Ilex latiifolia

英名   Tarajo Holly愛称「葉書の木」、「郵便局の木」



 

風が吹くと、葉の形からか、音を立てて戦ぎます。

<「ソヨゴ」(冬青)の実>

開花期は、5月~6月、白くて小さな五弁の花を咲かせます。

葉に特徴が有り、3cm位の葉の茎が着いて、楕円形の葉は、厚くて光沢が有り、表面が滑らかです。

亦、葉の縁が波打っています、此の形状や質感が、風が吹くと葉が、戦(ソヨグ)いで

葉同士が触れ合い、音を立てるので

「ソヨゴ」の名前になった由、「冬青」は、常緑樹故の命名でしょうか

果実の直径は、5cm位で赤く熟して輝きます。

モチノキ科、モチノキ属、常緑小高木、日本、東アジア原産、学名    Ilex pedunculosa

  別名「フクラシバ」(*)

(*)別名の「フクラシバ」は、葉を加熱すると、葉が膨らんで、破裂するからとのこと

他の画像は、gif  にしました。

 開花期は、5~6月頃、集散花序にをだして、数個着けます。