Dalla Cucina

イタリアの旅の記憶を中心に
あれこれ書いています。

フィレンツェへたどり着いてからの長い一日 その2

2009-01-18 18:07:23 | ☆イタリア 記憶の風景


 前回の続きです。
 
 画像は引き続き、オルサンミケーレ。

 さて、靴屋の店内に入るやいなや、お店のお姉さんに背中のリュックが半開きだと
 知らされた相棒、一瞬の驚きはあったものの、落ち着き払って言いました。

 「大丈夫!大事なものはこの中にあるのよ。」
 と、コートをぱっと開きました。

 そうなんです。相棒はいつも斜め掛けの頑丈なポシェットを愛用していて
 大事なものは彼女の脇の下にあるわけです。
 まして、コートを着ているので外からは絶対に見えません。



 ああ、よかった~
 「金目のものはないから、スリもがっかりやろねえ」
 開けてはみたものの、そのまま何も取らなかったのか、
 一番値打ちのある、見た目も豪華な刺繍入りのスカーフは無事でした。

 「よかったですね。でも最近はどこでも安全ってことないから気をつけてね。」
 と、店のお姉さんのアドバイス。
 はい、そのとおり。
 お店に入るまで、人と会ったのは同じように靴を眺めていた二人組みの女の子
 だけでした。
 あの娘たちだったのかな・・・そんな風には見えなかったけれど。
 
 いろいろ靴を試して気にいったものをみつけた相棒は早速靴を履き替え
 足の裏の問題は解決しました。





 少々気持ちが沈んだままの私たち、
 秋の日暮れはかなり早く、長かった一日の締めくくりのディナーにも
 まだ早いこの時間、ま、どこでもいいか・・・と 
 開いている とあるリストランテに入りました。

 静かでやや暗い店内、
 普通の味の食事をゆっくりとして、食後のサプリメントに入ったとき、
 相棒の動きがせわしくなりました。

 「ない!ポーチがない!しまった~やられた~」
 「ええ?何が入ってたん?」
 「絶対飲まないといけない薬がまるごとはいっててん。」

 相棒にとっては相当のショック。
 やはり、気分が悪くなったようで、早々とホテルへ引き上げることにしました。

 


 お金よりも、まず明日の薬が大事です。
 こんなときに頼りになるのは 日本で出発前にかけた「保険」。
 そして「携帯電話」です。

 幸い、時差があり日本の保険会社とのやりとりはスムーズでした。
 が、電波の具合が悪く、相棒の携帯が動きをとめました。
 他社の携帯だった私の携帯が役に立ち、薬の種類を調べてもらったり、
 それをファックスでプチホテルに送ってもらったり、とてんてこまい。

 不思議なことに片方の携帯の具合が悪くても、
 どちらかがうまく動いてくれて助かったことが何度かありました。

 夜から真夜中まで電話でのやりとりが続きました。
 さあ、明日は朝から忙しいぞ。
 警察へ被害届けに行って、病院に行って、薬局に行って。。。

 だから現地集合の「トスカーナ食べまくりツアー」の皆さんとは、まだ
 会えないでいるのですよ。

 次回へ続く。

 
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