↑ この写真がこの旅での一番傑作だと思っていたのに
やはりピンボケでした!
がっくり、の一枚です。でも大好き!
例により、写真は順不同ですが 話を進めて参りますね。
↑クロアチア上空。
きれいな夕日が見られてひととき幸せな時間を過ごしました。
なんとかドブロヴニク空港へ着いた私たち。
「すぐ着くよ」とタクシードライバーは言ったけれど
途中 工事だかなんだか渋滞もあり決して「すぐ」ではなかったと感じたのは
やはりかなり気がせいていたのでしょう。
でもカウンターではインフォのお姉さんたちの連絡のおかげで
とてもスムーズに手続きができました。
このとき思ったのは「どこでも飛行機の手配はできる」ということ。
イタリアばっかり行っている私は、よその国に行くのが
少し不安になっていたところがありました。
この思いがけない経験で「世界の空はつながっている」安心感を得ました。
ただし、お金と英語が必要。
飛行機は遅れていました。
搭乗口には「こんなに乗るのか」と思うほどたくさんの人であふれています。
中には前日のサマーフェスティバルの司会をしていたひときわオーラのある男性
(たぶん有名人?とりまきもいっぱい)の姿も見えます。
そのざわめきの中、どうしても予約したローマからの飛行機に乗らなければ
ならない友人はひとり皆と離れ、静かな場所でアリタリアに電話をしていました。
時刻を計算すると、予定のフライトに間に合わない可能性があったのです。
格安航空券が変更不可だったというのもあるけれど、乗り遅れること自体
仕事にさしつかえるからです。
長い電話は電池が心配です。案の定彼女のケイタイの電池はずいぶん減っていました。
飛行機はかなり遅れました。
しばし機上からクロアチアの空と海と大地を眺めたあと到着。
ザグレブの空港から鉄道駅までまたタクシーに乗ります。
何時ごろだったか、あたりは真っ暗、
ザグレブ駅もたぶんすごく大きくて風格があるのだろうけれど、
この前の日本の節電状態よりもっともっと暗いのです。
(その後テレビで見たザグレブは素敵な街でしたが。)
↑ザグレブ駅構内。このホームで深夜の電車を待ちました。
窓口でヴェネツィアまでの切符を買い 一安心した私たち。
朝にはイタリアです。
もう クロアチアの通貨「クーナ」を使うことはないだろうと、
残ったクーナを集めて夜食用のサンドイッチや、なんとクロアチアの
ビールまで買ってほとんど全部使ってしまいました。
残しておいてよかったでしょ?腹が減っては戦はできぬ!なあんてね。
と 思ったのが浅はかでした。
ビールを飲んだ結果、行きたくなった駅のトイレは有料で 入ったところに
体の大きい怖い感じの女性が座っていて「一人○○クーナ」と
クロアチア語(たぶん)で言うのです。
「クーナはこれだけしかないからお願い」ちゃり~ん。
「NO!」(Noは万国共通なようです)
ますます怖い顔になった彼女、仁王立ちして私たちの前に立ちふさがります。
もう最後の手段。
「ユーロではどう?」
「あらあ、ユーロなら大歓迎よ。どうぞどうぞ、ゆっくりしてってね。」
(と クロアチア語で言ったと思う)
お金とるならもっときれいに掃除しておいてね、と言いたかったけれど、
何が起こるかわからない外国では その国を出るまでは いくらかの通貨を
残しておくべきだったと深く反省。
↑クロアチアカラーの電車。
深夜、ヴェネツィア行の夜行列車が到着。 ほっ・・・
自由席だった私たちの車両はかなり混んでいました。
ほとんどの人がヴェネツィア観光に行くようす。
しばらくして 相棒が「この電車に寝台車両があるなら席を移ろうか。前方の車両に
見えた気がする」「賛成!車掌さんを探しに行こう」
そして相棒と私は前方の車両へと進みました。
お客のない暗い食堂車両を通り抜けて、その先へ進もうとしたとき、
食堂の制服を着た人が 声をかけてきました。
「メイ アイ ヘルプ ユー?」 おっ、久しぶりの英語だあ。
でもその後、彼と何語で話したか記憶にないのですが・・・
「車掌さんを探しているんです。寝台車両に移りたくて・・・」
「この電車に寝台車両はないよ。どこまで行くの?」
「終点のヴェネツィア」
「この電車はヴェネツィアには行かないよ。知らないの?
イタリアは今日鉄道のショーペロ(ストライキ)なんだよ。
だからこの電車は国境まで行ったら引き返すのさ。」
「そんなあ!どこへ引き返すっていうの?!」
「ハンガリーのブダペスト。」
そ、そんなことってあり?
世界地図が頭の中を駆け巡った瞬間でした。
次回に続きます。