世界中がコロナで苦しむ中、世界からは歓迎されない北京オリンピックが開幕し、4日開会式のテレビ中継を見た。式は習近平国家主席とバッハIOC会長の姿から始まり、まさに二人のためのオリンピックが強引に開催されたという印象が強い。中国国歌を聴いているとどうしても1936年のベルリンオリンピックと重なってしまう。中国共産党のビッグイベントとして位置づけ、オリンピックを国威発揚として利用しようとしていることが透けて見える。習近平主席は、五輪成功で自分の共産党体制を固めたい思惑が、バッハ会長は、IOCの商業主義を発展させ、五輪成功でノーベル平和賞を狙う思惑が見え隠れする。二人とも長期政権を狙うためにタッグを組んでいる印象である。
今大会の参加国は、91の国と地域のようで、自分自身の海外旅行訪問国数102ヵ国より少ないので、夏季五輪と違って、いかに限られた国しか参加していないことがわかる。冬の競技のみなので、当然といえば当然であるが、今回は、中国北京での開催ということで、恣意的な印象が強い。東京大会は、菅政権の横暴で国民の反対を押し切っての開催強行であったが、北京大会への中国国民の支持はどうだったのだろうか?無観客というのは東京といっしょだが、中国の場合は、裏口がすごいはずなので、見た目の観客数は少なくないのではないかと想像される。
開会式は、淡々と進行していたが、NHKの解説のアナウンサー等が浮かれている感じで印象が悪かった。しかし、選手入場行進のバックグラウンド音楽にクラシック音楽が使われていたのは意外で好印象を持った。バッハ会長の挨拶の長さが注目されたが、やはり10分の長きにわたったが、中国及び主席を称賛しただけの中味のないものであった。
個人的に、中国は嫌いではなく、その歴史にも興味があり、中国には何回も旅行している。中国語も、特に女性の喋る中国語は流れるようで美しい響きがあり大好きである。しかし、今の習近平率いる中国共産党は、人権を無視するほど専制的で好きではない。かってのドイツの専制体制と同じ印象を持つが、ドイツのバッハ会長とは相性がいいのかも知れない。ドイツも、駐在経験があり、大好きな国であるが、バッハ会長の言動や人間性は、ドイツ人の恥である印象が強い。個人的には、冬の競技にはあまり興味がないが、日本のマスコミも浮かれないで、コロナの現実を深刻に見つめた上での報道に徹してほしい。
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