生き物には、必ず死が訪れる。
死を怖がるのは、多分人間だけだろう。
死への恐れから、人は、信仰に救いを求める。
痴呆は、死への恐怖を紛らせる知恵だと、聞いたことがある。
死がいつ、訪れるのかは通常知り得ない。
一秒後か、一週間後か、一ヶ月後か、分からないから、人は、死を意識せずに
日々の暮らしにまい進できる。
ふと、気がつくと、死について、考えることがある。
教えと称される、言葉を読んでも、三段論法ともいえない、飛躍されているような言い回し
に、釈然とできない思いに駆られる。
ただ、病気になること、災難に見舞われることが、神からの罰であるとか、欲望が原因だとかとは、思いたくない。
手塚治虫のブッダ
救われる言葉
手塚治虫
知恵の森文庫