台風14号の影響もあってか、今週の沖縄もこの時期にしては涼しかった。この時期にしては涼しいのがもう3週間以上、8月の中頃から続いている。冷夏の年もたまにはあるが、今年はその中でも1、2位を争う冷夏だったのではないか。と、これを確かめるべく、沖縄気象台のHPを覗き、今年の8月の気温がどうだったかを見る。
沖縄気象台による那覇の8月の気温、その評価は「暑い」とあった。平年値と比べて暑いということだ。確かに8月の前半は暑かったからそうかもしれないと思う。ところが、沖縄気象台は同評価を月の上旬、中旬、下旬に分けてもやっていて、それには何と、上旬と中旬が平年並みで、下旬が「暑い」とあったのだ。いやいやいやいや、そんなこたぁねぇぞ。8月の後半が涼しいと感じたのは私だけではないぞ。訊いた人間のほとんどがそう感じているぞ。感じていないのは沖縄気象台の職員だけではないのか。
そう思って、資料をさらに詳しく見る。この5年間の8月の気温を比較してみる。毎日の最高気温と最低気温を月前半と月後半に分けてその平均値を出す。最高気温についてはどの年も、前後半ともに31度を超えている。最も高いのはの2001年の33.3度であるが、日中は暑いものと諦めがつくので、31度が33度でも変わりなく暑く感じる。問題は最低気温、これが低いのと高いのとでは夜の気分に大きな差が出るのだ。
2001年からの8月前半の最低気温は順に26.7、26.4、27.6、26.8、27.6となっていて、今年は2003年と並んで最も高い。2003年の夏は今でも記憶にあるくらい確かに暑かった。今年はそれと並んでいる。ところが、だ。8月後半の最低気温となると、同じく2001年から順に27.2、27.0、27.3、27.4と軒並み27度を超えている。しかし、今年の8月後半は何と25.9度、なるほど、これなら涼しく感じるわけなのだ。沖縄気象台の職員は夜、冷房の部屋で寝ていたに違いない。この涼しさに気付かなかったようだ。
沖縄の8月後半は最も暑い時期、その夜にぐっすり寝られるなんてめったに無いこと。例年であれば9月の今でも夜は寝苦しいのである。私は8月の16日から寝るときに、雨が降って窓が開けられない場合を除いては扇風機を使っていない。とにかく涼しいのだ。明け方なんぞはタオルケットを掛けていないと寒いくらいなのだ。
前々回も書いたが、地球環境の変化(悪化といってもいい)は人類の大問題。沖縄が涼しくなるのはどういうメカニズムか知らないが、ウチナーンチュにとっては過ごしやすくなってうれしいこと。でも、地球のどこかにはうれしくない変化がきっとある。現代のちょっとした気候の変化は、将来の大きな悪い変化の兆候かもしれない。
地球環境を最大の争点とする政党はないものか。中国の経済発展とそれに伴う膨大な石油消費に、どのような関わり方を我が国がするべきかを争点とする政党はないものか。アフリカの貧困に対するわが国の関わり方を争点とする政党はないものか。人類の未来を見据えた日本のあり方を、国の形として示してくれる政党は無いものか。
さっき、各党のマニフェストをちらっと見たが、文章があんまり長すぎて、読む方が勉強しないとその良し悪しを判断できないような細かいことが多過ぎて、じっくり読むことができなかった。濃い墨総理の判りやすさに人気が出るのも肯ける。その自民党、郵政が民営化したからといって、地球環境の悪化を防ぐことはできねぇぞ。どうする?
記:2005.9.9 ガジ丸