もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

集団的自衛権の論議

2015年06月23日 | 社会・政治問題

 集団的自衛権の行使容認を軸とする安保法制論議が本格化している。

 歴史上最長となる通常国会の会期延長を行って、安全保障関連法案の成立を図ろうとする安部政権の本気度が窺える。一方、民主党では、相変わらずの対案不足と党内不協和音から、論理的な反論に苦しんでいる。民主党が声高に主張する『集団的自衛権の容認は、徴兵制に繋がる。』というスローガンも、昭和30年代の安保条約自動延長反対闘争に野党が使用したものでいかにも古色蒼然としているとともに、安保闘争以後にも徴兵制が復活することはなかったことからも論拠と説得力に欠けるものである。また、自衛隊員のリスクが高まるとの意見も、隊員からすれば『何を今更』と冷笑されるであろう。なぜなら、定員改正反対や防衛予算の圧縮によって、正面装備の老朽化や弾薬備蓄の縮小や効果的な人員配置を阻害する等の防衛力の弱体化を図ったのは偏に野党の実績であるからである。なかでも航空機や艦艇の航続距離を縮小させ、戦闘機の爆撃照準器と空中給油機能を取り外させる等、隊員のリスクを増大させてきたのを野党の各氏はお忘れなのだろうか。

 隊員諸氏は、入隊以来リスクは覚悟しており、隊員と一般国民のリスクが反比例するとの自覚の下に勤務していることを、国民はもっと知るべきであろう。


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