ゴエモンのつぶやき

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聴覚障害偽装:容疑者逮捕 全容解明に向け前進 /北海道

2009年06月13日 01時17分17秒 | 障害者の自立
 ◇「制度見直し」の声も 聴覚障害者ら、チェックの甘さ指摘
 07年末に表面化した聴覚障害の不正事件は11日、医師の前田幸〓(よしあき)容疑者(74)ら4人が詐欺容疑などで逮捕されたことで、全容解明に向けて動き出した。刑事告発した道や札幌市は捜査の行方に期待するが、制度の不備や自治体の責任を問う声も出ている。

 ◆捜査員

 前田容疑者は11日午前10時50分ごろ、経営する耳鼻咽喉(いんこう)科医院が入るJR札幌駅南口の駅前ビル裏口から道警捜査員に付き添われて姿を現した。紺色のつば付き帽子と大きな白いマスクで顔を隠し、うつむいたままでワゴン車に乗り込んだ。

 難聴のため別の病院に行く途中だった同市東区の男性(72)は「今回の不正で聴覚障害者に偏見が持たれ、腹が立つ」と憤った。

 一方、社会保険労務士の香田清容疑者(67)は同日午前10時25分ごろ、札幌市西区の自宅から捜査員とともに出てきた。黒いベレー帽をかぶり、時折険しい表情をみせた。

 ◆芦別、札幌

 前田容疑者の診断による障害者手帳取得者が道内で最も多い芦別市。253人の大半が手帳を返還。「後ろめたい気がしていた」「(診察に)行かなければよかった」と後悔する人もいたという。市は4月から申請の際、窓口で複数の担当者が対応しており、小川政憲・福祉課長は「今回の逮捕が制度改善に結びつけばいい」と話す。

 176人が手帳を取得した札幌市の上田文雄市長も「事件の全ぼうが明らかにされることを期待する」とコメント。ただ、前田容疑者を指定医にした同市障がい福祉課は「医師免許があり臨床経験があれば指定医とできる厚生労働省の基準や、書面だけで障害認定できる現行制度では、指定医の在り方を変えられない」と指摘した。

 ◆社保庁、道

 障害年金を扱う北海道社会保険事務局は「不正が事実とすれば残念」と語った。02~07年度に、前田容疑者の診断書に基づき手帳を取得し、障害年金を受給していたのは137人。総額は約7億円とみられる。すでに134人の支給を停止し、今後、年金の返還などを求める方針。

 また、道の高橋はるみ知事は「道は捜査に協力してきた。今後の捜査で事件の全容が解明されるだろう」とのコメントを発表。自動車税などの追徴課税を実施しているが、道障がい者保健福祉課は「判決まで時間がかかると時効で返還を求められなくなる。自主返納に向けて市町村と検討したい」と話す。

 一方、道内の聴覚障害者らで組織する「北海道ろうあ連盟」の石澤美和子事務局長は「自分たちの営利のために障害者を利用したとすれば許せない。行政が不正を見抜けなかったことも残念」と自治体のチェック体制の甘さを指摘した。【金子淳、鈴木勝一】

 ◆一問一答

 ◇近藤容疑者「虚偽だった」/香田容疑者「不正はない」
 仲介役を務めていた芦別市の元労組幹部、近藤順一容疑者は08年10月、毎日新聞の取材に対し、前田幸〓容疑者が作成した診断書が虚偽だったことを認めていた。ただ、申請手続きを代行していた社会保険労務士、香田清容疑者は同年8月、毎日新聞の取材に対し、不正への関与を否定していた。2容疑者の一問一答は次の通り。

 ■近藤容疑者

 --疑惑を否定するのか。

 いや。

 --前田医師に患者を紹介したのか。

 平成11年(99年)ごろにあった。20人ぐらい。それ以降はない。

 --患者は耳が聞こえていたのか。

 うん。話したもん。

 --診断書がおかしいと思わなかったか。

 思わなかった。あとは警察が判断する。否定も肯定もしない。

 --先ほど疑惑を認めたのではないか。

 認めるって。虚偽だったって。

 ■香田容疑者

 --申請を代行し始めたのはいつか?

 平成10(98)年か11(99)年。法に触れるようなことはやっていない。社労士の仕事で不正ができるようなことはない。

 --おかしいと思ったこともあるのでは。

 いちいち「この診断書はおかしい」とか考えないし、考えてはいけないと思っていた。

 --耳が聞こえないはずの患者と会話したのではないか。

 会話ができても、診断書がこの人のものだと意識していない。具体的に診断書の内容を見ることはない。

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 【聴覚障害不正事件の経緯】

07年11月 道が全道の保健福祉事務所に前田医師関連の障害者手帳申請の再調査を指示

   12月 聴覚障害不正疑惑が表面化

08年 2月 道と札幌市が障害者手帳取得者の調査を開始。手帳返還が相次ぐ

    4月 前田容疑者が札幌市の聴聞会で「偽りはない」と疑惑を全面否定

    5月 札幌市が指定医を取り消し

    7月 道警が手帳取得者に対する任意の事情聴取を開始

    9月 道と札幌市が前田容疑者らを虚偽診断書作成容疑などで告発。道警は前田容疑者の医院などを一斉に家宅捜索

09年 2月 芦別、赤平両市が手帳返還者の一部に住民税を追徴課税。他の市町村も同様の措置

    3月 芦別、赤平両市が手帳返還者に障害者医療費助成金の返還を求める意向を示す

    5月 道が手帳返還者310人に過去3年分の自動車税と自動車取得税を追徴課税

    6月 道警が前田容疑者ら4人を逮捕


視覚障害者の歩行訓練

2009年06月13日 01時16分00秒 | 障害者の自立
 視覚障害者の歩行技術を高めようと、秋田市で8日~10日、視覚障害者歩行訓練が行われた。参加した4人の視覚障害者たちは、バスの乗降や歩道の点字ブロックをたどる訓練をしながら、日ごろ感じている悩みや思いを語った。

 バスの乗降練習は、路線バスの運転手らも交えて行われた。参加者は、バスに乗ったときの悩みを打ち明けた。「どこに席が空いているかわからないので、バスの中ではいつも立っている。でも、『危ないので座って』と言われる。空席の場所を教えてほしい」。

 バスの運転手は、「視覚障害の方は見た目で判別しづらい。こちらから声をかけるのは難しい」と話した。

 視力が少し残っている秋田市外旭川の照井和子さん(49)は、「本当は、運転手さんやお客さんが一言かけてくれるだけでいいのですが」と残念がった。

 最終日の10日には、JR秋田駅周辺で、1人ずつ専用ステッキを持って、歩道の点字ブロックをたどりながら歩いた。2歳の時に視力を失った大仙市大曲福見町の出町京子さん(63)は、「今回の訓練で初めて1人で点字ブロックをたどれた。また歩いてみたい」と笑顔で語った。

 今回の訓練を主催した秋田山王ライオンズクラブの鈴木豊会長は、「訓練をきっかけに行動の幅を広げてほしい」と期待する。

 ただ、視力が少しある秋田市保戸野の女性(55)は、「専用ステッキは周りの視線を集める気がして使いづらい。「『見えづらいなら持てば』と言われるけど、本当に見えなくなって危険を感じるまでは持ちたくない」と言う。

 訓練で講師を務めた日本盲導犬協会の原田敦史さんは、「持てば全盲と思われることから、ステッキを使いたがらない視覚障害者は多い。視力が弱いぶん聴力や感覚が鋭いといった周囲の誤解もある。視覚障害者が知らない道を歩く時の恐怖は、健常者が目を閉じて歩く時の恐怖と同じだとわかってほしい」と訴えている。


視覚障害者用にサービス機器 24時間TV募金で県立図書館に贈る /徳島

2009年06月13日 01時14分19秒 | 障害者の自立
 08年8月に放映された日本テレビ系の24時間番組「愛は地球を救う」に寄せられた募金をもとに、県立図書館(徳島市八万町)へ視覚障害者用のサービス機器が贈られることになり11日、同館で贈呈式があった。

 県内では鳴門市立図書館に続き2例目。贈られたのは、本をスキャナーで読み取って音声化する「活字自動読み上げ機」や音声パソコン、点字プリンターなど5点で、中井忠良館長に四国放送の脇田昌彦・販促事業部長から目録が手渡された。

 県立図書館によると、図書発送サービスなどを受けるために、利用登録をしている視覚障害者は約100人。中井館長は「本を読み上げる機器があれば、読書の幅が一気に広がる。視覚障害者の方の利用が増えるきっかけになれば」と喜んでいた

デンマークの障害者福祉探る--来月 /東京

2009年06月13日 01時12分50秒 | 障害者の自立
 「デンマークにおける障害者福祉の歴史と現状」をテーマにした講演会が、7月6日午後6時45分から文京シビックセンター(文京区春日1)で、同7日午後6時半から聖学院中学高等学校(北区中里3)でそれぞれ開かれる。障害者福祉の先進国とされるデンマークの歴史と現状から、地域における障害者を取り巻く課題と解決策を探る。

 北区の訪問看護・介護事業所「ナースネット」の主催。当日は、同国の精神障害者協会理事でグループホーム前所長のインゲ・ニュポ・ミケルセンさん、オーデンセ薬物中毒センター副所長のハッセ・トーマス・ヤコブセンさんがそれぞれ講演する。

 ナースネットの今村真弓代表は「日本では障害者とのかかわり方に戸惑う人が多い。一緒に考え、障害を持った人たちを巡る状況を改善するきっかけにしたい」と話す。参加費は資料代として1000円。問い合わせはナースネット(03・5692・2070)へ

シャッターがキャンバス 障害者の個性 空き店舗輝け

2009年06月13日 01時09分24秒 | 障害者の自立
岡山・上之町商店街 NPO橋渡し


シャッターにどんな絵を描くかを相談する長谷川さん(左)と鳥越理事長(中)、篠原さん(岡山市北区表町のアムスメール上之町商店街で)  障害のある人たちと芸術家がペアを組み、幅広い芸術活動を行うNPO法人「ハート・アート・おかやま」(事務局・岡山市北区表町)の会員で、県立岡山南養護学校高等部に通う長谷川海さん(17)(同区清輝橋)が数人の作家とともに、事務局に近いアムスメール上之町商店街の空き店舗のシャッターをキャンバスに、カラフルな絵を描く取り組みをスタートさせた。多くの人が行き交う商店街への〈出品〉に、同法人の田野智子代表(47)は「それぞれの個性や力を地域に生かすチャンス」と楽しみにしている。

 商店街を運営する岡山上之町商業協同組合の事業。空き店舗ができたことを逆手に取り、街をにぎやかにしようと、組合の鳥越達夫理事長(51)が1店舗のシャッターに絵を描く企画を発案し、所有者にも承諾を得た。撮影した写真を商店街で展示するなど、縁の深い同区中央町の蔭凉寺住職、篠原真祐さん(44)に今年3月、相談した。

 篠原さんは「人込みの中でも、あっと驚くような、強烈な個性のある作品が合う」と考え、活動に参加したこともある同法人の田野代表にもちかけた。田野代表は「ペアで創作する中で、障害のある人は表現する機会を得、作家は新しい視点をもらい、自由で面白い表現が生まれる」と話す。

 同法人は4月に約60人の会員の中から、カラフルでユーモラスな表現をする長谷川さんの作品を選んだ。同商店街は長谷川さんにとって、中学校へ通学するため毎日歩いた思い出の通り。にぎわう商店街に合うよう「楽しい」「にぎやか」をキーワードに、数人の男性が音楽に合わせてダンスを楽しむ絵など、何枚もの下絵を描いている。

 今後、数人の作家と商店街全体の雰囲気を考えながら下絵を絞り込み、8月頃には店舗のシャッター(幅8メートル、高さ3メートル)にペンキで描く予定。下絵を見た鳥越理事長は「楽しく斬新な作風。取り組みが街の話題になれば」と期待している。