◇県条例制定へ活動方針
設立から10年目を迎えた在宅障害者支援ネットワーク(代表世話人・徳田靖之弁護士)が20日、「安心して暮らせる地域をつくる」と題したシンポジウムを大分市で開催し、誰もが安心して暮らせる県条例の制定に向け、活動を始める方針を示した。
シンポでは、千葉県で「障害のある人もない人も共に暮らしやすい県づくり条例」(07年7月施行)の制定に取り組んだ毎日新聞記者の野沢和弘さんから報告があった。
同県の条例制定に向けた研究会では、長男に重い知的障害がある野沢さんのほか、公募で選ばれた障害者が中心となった。
半年で障害者への差別の事例を約800集めた。家電量販店で「障害児がいるので冷蔵庫の保証をつけられない」と言われたこと。マンションの入居時「障害児がいるのでペットと同じ額の管理料を支払え」と言われたこと。集めた事例を分析し、廃案の危機も乗り越え条例は制定された。
条例では、障害を理由とする明確な不利益な取り扱いを差別と規定しただけでなく、障害のない人と比較して不利益が生じる場合も差別とされた。
野沢さんは「800のうち多くは知らずに行われた差別。そういう人にどうアプローチしていくか」と指摘。
同様の条例は北海道でも制定され、岩手県や愛知県でも検討されている。徳田弁護士は「大分でも千葉に負けない条例をつくろう」と呼びかけた。今後、バリアフリー化などの活動が盛んな別府市を中心に委員を公募。タウンミーティングを通じて、差別の事例を集める予定。
設立から10年目を迎えた在宅障害者支援ネットワーク(代表世話人・徳田靖之弁護士)が20日、「安心して暮らせる地域をつくる」と題したシンポジウムを大分市で開催し、誰もが安心して暮らせる県条例の制定に向け、活動を始める方針を示した。
シンポでは、千葉県で「障害のある人もない人も共に暮らしやすい県づくり条例」(07年7月施行)の制定に取り組んだ毎日新聞記者の野沢和弘さんから報告があった。
同県の条例制定に向けた研究会では、長男に重い知的障害がある野沢さんのほか、公募で選ばれた障害者が中心となった。
半年で障害者への差別の事例を約800集めた。家電量販店で「障害児がいるので冷蔵庫の保証をつけられない」と言われたこと。マンションの入居時「障害児がいるのでペットと同じ額の管理料を支払え」と言われたこと。集めた事例を分析し、廃案の危機も乗り越え条例は制定された。
条例では、障害を理由とする明確な不利益な取り扱いを差別と規定しただけでなく、障害のない人と比較して不利益が生じる場合も差別とされた。
野沢さんは「800のうち多くは知らずに行われた差別。そういう人にどうアプローチしていくか」と指摘。
同様の条例は北海道でも制定され、岩手県や愛知県でも検討されている。徳田弁護士は「大分でも千葉に負けない条例をつくろう」と呼びかけた。今後、バリアフリー化などの活動が盛んな別府市を中心に委員を公募。タウンミーティングを通じて、差別の事例を集める予定。