自称・障害者団体「凛(りん)の会」(現・白山会)を郵便割引制度の適用団体と認めた偽の証明書が厚生労働省で発行された事件で、当時課長で前雇用均等・児童家庭局長の村木厚子容疑者(53)が同会に活動実態がないと知りながら、発行手続きを進めるよう部下に指示した疑いがあることが大阪地検特捜部の調べでわかった。凛の会や同省の関係者の話で判明したという。
特捜部は、村木前局長が同会が適用団体の要件を欠くと認識しつつ、証明書の偽造を指示したとみて調べる。前局長は、虚偽有印公文書作成・同行使の容疑を否認しているという。
凛の会元会長(白山会代表)の倉沢邦夫容疑者(73)=同容疑で再逮捕=の供述によると、倉沢代表は04年2月下旬、障害保健福祉部の企画課長だった村木前局長と面会した際、「会は立ち上げたばかりで活動実態がない。会員にも障害者はほとんどいない」と説明したとされる。前局長は、上司の元部長(退職)から証明書発行の依頼は聞いていると答えたという。
また、厚労省関係者の証言によると、村木前局長はその直後、担当係長らに「まだ活動がほとんどない団体。大変な案件だけどよろしく」と話し、証明書の発行業務を進めるよう指示したとされる。同4月、後任の係長に着任した上村勉容疑者(39)=同容疑で再逮捕=が業務を引き継いだ際には、村木前局長の意向も伝えられたという。
一方、倉沢代表は調べに「凛の会は商売目的で設立した」と説明。障害者団体向けの郵便割引制度の悪用で金もうけをするため、かつて私設秘書を務めた民主党国会議員に厚労省側への口添えを頼み、証明書を不正に入手しようとしたと述べたという。
これまでの調べによると、元部長の証言で、この議員が04年2月、旧知の元部長に同会への対応を求め、元部長が村木前局長らに「議員案件」の処理を指示したとされる。
特捜部は、村木前局長が同会が適用団体の要件を欠くと認識しつつ、証明書の偽造を指示したとみて調べる。前局長は、虚偽有印公文書作成・同行使の容疑を否認しているという。
凛の会元会長(白山会代表)の倉沢邦夫容疑者(73)=同容疑で再逮捕=の供述によると、倉沢代表は04年2月下旬、障害保健福祉部の企画課長だった村木前局長と面会した際、「会は立ち上げたばかりで活動実態がない。会員にも障害者はほとんどいない」と説明したとされる。前局長は、上司の元部長(退職)から証明書発行の依頼は聞いていると答えたという。
また、厚労省関係者の証言によると、村木前局長はその直後、担当係長らに「まだ活動がほとんどない団体。大変な案件だけどよろしく」と話し、証明書の発行業務を進めるよう指示したとされる。同4月、後任の係長に着任した上村勉容疑者(39)=同容疑で再逮捕=が業務を引き継いだ際には、村木前局長の意向も伝えられたという。
一方、倉沢代表は調べに「凛の会は商売目的で設立した」と説明。障害者団体向けの郵便割引制度の悪用で金もうけをするため、かつて私設秘書を務めた民主党国会議員に厚労省側への口添えを頼み、証明書を不正に入手しようとしたと述べたという。
これまでの調べによると、元部長の証言で、この議員が04年2月、旧知の元部長に同会への対応を求め、元部長が村木前局長らに「議員案件」の処理を指示したとされる。