障害者福祉事業所を運営する佐賀市木原のNPO「オレンジ」(舩津久美子理事長)が、オリーブオイルを主成分とする「マルセイユ石鹼」の生産に乗り出した。1個500円からと通常の石鹼より割高だが、化学物質が入っていないことから、肌が弱い女性やアトピー患者らに好評。手作業で品質を高め、工賃の確保を目指している。
入所施設に18年間勤務した舩津理事長は、2月に同僚2人ときめ細かい支援ができる小規模事業所を開設した。マルセイユ石鹼作りは、姪(めい)のアトピー性皮膚炎が一般的な市販の石鹼で悪化したのがきっかけ。保存料や香料などを添加しないマルセイユ石?を自作したところ、症状が改善したという。通常品の10倍の価格で販売されていると知り、通所者の安定収入につながると事業化した。
精神、知的、発達障害の10人が月300個程度を製造。オリーブオイルなど3種類の植物油にカセイソーダを混ぜ、型に入れて固める。熱処理により数日で作れる一般的な石鹼と違い、保温や熟成の工程が必要で完成までに2カ月かかる。材料を混ぜる工程は、約3時間の手作業。攪拌(かくはん)機より気泡が発生しにくく、滑らかに仕上がるという。
現在は、企業での勤務が困難な人たちが働きながら訓練する「就労継続支援B型事業所」だが、雇用契約を結ぶ「A型事業所」にするのが将来の目標。通所者の月額平均工賃は約6千円で、舩津理事長は「販売店を開設し、まずは工賃1万円以上を目指したい。技術の向上やデザインの工夫で実現できるはず」と意気込む。
ラベンダーや蜂蜜入りなど5種類があり、渦文様を描いた「デザイン石鹼」も。佐賀市役所内のさがチャレンジドショップなどで販売している。問い合わせはオレンジ、電話0952(37)9183。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/2b/88dce94b39ea9791b85cc9bec93331f0.jpg)
マルセイユ石鹼を仕上げる通所者。リボンやラベルで品よくラッピングしている=佐賀市木原のオレンジ
佐賀新聞-2012年11月08日更新
入所施設に18年間勤務した舩津理事長は、2月に同僚2人ときめ細かい支援ができる小規模事業所を開設した。マルセイユ石鹼作りは、姪(めい)のアトピー性皮膚炎が一般的な市販の石鹼で悪化したのがきっかけ。保存料や香料などを添加しないマルセイユ石?を自作したところ、症状が改善したという。通常品の10倍の価格で販売されていると知り、通所者の安定収入につながると事業化した。
精神、知的、発達障害の10人が月300個程度を製造。オリーブオイルなど3種類の植物油にカセイソーダを混ぜ、型に入れて固める。熱処理により数日で作れる一般的な石鹼と違い、保温や熟成の工程が必要で完成までに2カ月かかる。材料を混ぜる工程は、約3時間の手作業。攪拌(かくはん)機より気泡が発生しにくく、滑らかに仕上がるという。
現在は、企業での勤務が困難な人たちが働きながら訓練する「就労継続支援B型事業所」だが、雇用契約を結ぶ「A型事業所」にするのが将来の目標。通所者の月額平均工賃は約6千円で、舩津理事長は「販売店を開設し、まずは工賃1万円以上を目指したい。技術の向上やデザインの工夫で実現できるはず」と意気込む。
ラベンダーや蜂蜜入りなど5種類があり、渦文様を描いた「デザイン石鹼」も。佐賀市役所内のさがチャレンジドショップなどで販売している。問い合わせはオレンジ、電話0952(37)9183。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/2b/88dce94b39ea9791b85cc9bec93331f0.jpg)
マルセイユ石鹼を仕上げる通所者。リボンやラベルで品よくラッピングしている=佐賀市木原のオレンジ
佐賀新聞-2012年11月08日更新