ゴエモンのつぶやき

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障害者と魂のロック 「サルサガムテープ」 かしわ哲さん 冷笑への怒り原点

2012年11月28日 02時19分17秒 | 障害者の自立
 「障害があっても、俺たちは音楽で生きていく。そう言ったら、みんなが笑った。できっこないって…。冗談じゃないぜー」-。神奈川県内の障害者1バンド「サルサガムテープ」を率いて18年になるミュージシャンのかしわ哲さん(62)。今月11日、福岡市少年科学文化会館のステージでこう叫んだ。サルサガムテープは故忌野清志郎さんと共作CDを発売したり、パリで街頭ライブを成功させたりと、全国に増えつつある障害者バンドの先頭を走る。かしわさんに、なぜ障害者がロックなのか、聞いてみた。

 -結成のきっかけは。

 「僕はNHKの5代目うたのおにいさんだったので、全国をファミリーコンサートで回った。一番ノリのいい客が知的障害のあるお子さんだった。だが、彼らが跳びはねたり大声を上げたりしようとすると、大人は押さえ付けてしまう。それはおかしいとの思いが高じて、神奈川県の施設で押しかけボランティアとして、知的障害者10+ 件とリズムセッションを始めた。リズムは人間が根源的に持っているもの。精神の解放につながると考えたからだ」

 -バンド結成には苦労が伴ったのでは。

 「メンバーの障害はダウン症、自閉症などさまざま。最初はみんな自由に振る舞うことに慣れていなくて戸惑った。心の赴くまま振る舞えば、問題行動と見なされるからだ。少しくらい周囲とずれてもいいよ。みんな好きにやっていいんだよ。そう分かってもらうのにすごく時間がかかった」

 -彼らに感謝していることがあるそうだが。

 「僕が初めて感じた胸の高鳴りを呼び起こしてくれた。少年時代に出会ったローリング・ストーンズ。初めて手にしたギター。メンバーが鳴らすビートは、僕の大切な出発点を思い出させてくれる」

 -バンド名のサルサガムテープとは。

 「最初に、プラスチックのバケツに粘着テープを貼って即席の太鼓を作った。その太鼓で南米のリズムのサルサをやっていたからそのままバンド名にした」

 -ステージを見てダイナミックさと一体感に驚いた。わずかに動く片脚だけで音を鳴らす男性もいた。

 「彼は19歳で、今年4月に入った。車椅子に乗って左脚でキックペダルを踏んでリズムを出す。彼ほどロックしているやつはいない。ロックをやりたい思いが全身から伝わってくる」

 -昨年4月、神奈川県に「NPO法人ハイテンション」を立ち上げた。

 「福祉事業所として、障害者向けの生活介護と放課後などデイサービスを提供している。体操をしたり、音楽やアートを楽しんだり。バンドのメンバーも毎日通ってきて、練習している」

 -メンバーは皆、プロミュージシャンというが

 「それがバンドの目的だったから。少額だが、ギャラも配る。障害者の中にも自分はロックをやるのが一番幸せという人がいる。砂漠の中で水を求めるような人たちだ。何でこの人たちが『ばかなことはやめとけ』とそしられ、施設に閉じ込められなければいけないのか。そんな冷笑に対する怒りが僕の活動の原点だ」

 -それにしても、さまざまな障害のある人たちを連れて、時には海外まで公演に出向くのは大変では。

 「バンドの障害者は15人。飛行機に乗るだけでも一大事。スタッフ9人が総掛かりで移動の補助や介護にあたる。夜は不安で眠れない人の肩を寝入るまでたたく。一緒にステージまでやると、本当にくたくただ。それでも、活動で自信をつけて入所施設から自立する人も出てきた。彼らのためにもやり続けたい」

 -今後の目標は

 「ロックをしたい障害者が、割り箸の袋詰めでなく思い通りにロックができる世の中にしたい。バンドとしては、いつかストーンズの前座を務めることかな」

    ×      ×

 ●記者ノート 後ろで支える親たち

 サルサガムテープの福岡公演を支えた一人が、福岡市自閉症協会会長の小柳浩一さん(59)だ。

 大手損害保険会社の社員だった小柳さん。28年前、福岡市で生まれた長男が重度の自閉症だった。病院や施設を訪ね歩いたが、有効な治療法はない。会社でのキャリアは諦め、出身地でもあった福岡にとどまった。「3歳下の次男が、知らないうちに箸が使えるようになっていてびっくりした。そのくらい、全てが長男優先の生活でした」

 障害者支援を通じてかしわさんと知り合い、20年来の友人となった。「人間にはバリアーなんてない」。バンドの熱いメッセージを伝えようと福岡への招致を始め、今回が3度目の福岡公演だった。

 人には必ず親がいる(いた)。わが子が苦難を抱えたら、髪振り乱して駆けずり回り、後ろから支えようとする。かしわさんも小柳さんも、そんな「親」たちだ。


=2012/11/22付 西日本新聞朝刊=

難聴、健常者大会でも好成績 唐津出身・金持さんに認定証 /佐賀

2012年11月28日 01時26分05秒 | 障害者の自立
 ◇来夏、世界記録更新に期待

 世界での活躍が期待される県内のアマチュアスポーツ選手が対象の「さがんアスリート」に、大阪体育大1年の水泳選手、金持(かなじ)義和さん(18)=唐津市出身=が選ばれ、26日、県庁で認定証が授与された。金持さんは聴覚障害があり、障害者や健常者の大会で好成績を残している。障害者で認定されたのは初めて。

 「さがんアスリート」は強化費の一部を県が助成する制度。金持さんは1歳のころ患った髄膜炎の影響で、特定の音しか聞き取れない高度難聴の障害がある。6月のアジア太平洋ろう者競技大会では背泳ぎ50メートル、100メートル、200メートルでいずれも優勝。健常者の大会でも隣の選手の反応を号砲代わりにスタートし、高校総体や国体などに県代表として出場した。来年7〜8月にブルガリアで開かれるデフリンピックでは、世界記録の更新が期待されている。

 認定証を手渡した古川康知事は「期待をもって見守っている」と激励。金持さんは報道陣に「選ばれると思っていなかったのでうれしい」と話した。

毎日新聞 2012年11月27日 地方版




難聴、健常者大会でも好成績 唐津出身・金持さんに認定証 /佐賀

2012年11月28日 01時23分03秒 | 障害者の自立
 ◇来夏、世界記録更新に期待

 世界での活躍が期待される県内のアマチュアスポーツ選手が対象の「さがんアスリート」に、大阪体育大1年の水泳選手、金持(かなじ)義和さん(18)=唐津市出身=が選ばれ、26日、県庁で認定証が授与された。金持さんは聴覚障害があり、障害者10+件や健常者の大会で好成績を残している。障害者10+件で認定されたのは初めて。

 「さがんアスリート」は強化費の一部を県が助成する制度。金持さんは1歳のころ患った髄膜炎の影響で、特定の音しか聞き取れない高度難聴の障害がある。6月のアジア太平洋ろう者競技大会では背泳ぎ50メートル、100メートル、200メートルでいずれも優勝。健常者の大会でも隣の選手の反応を号砲代わりにスタートし、高校総体や国体などに県代表として出場した。来年7〜8月にブルガリアで開かれるデフリンピックでは、世界記録の更新が期待されている。

 認定証を手渡した古川康知事は「期待をもって見守っている」と激励。金持さんは報道陣に「選ばれると思っていなかったのでうれしい」と話した。

毎日新聞 2012年11月27日 地方版

お菓子コンテスト:5障害者作業所出品、好評−−尼崎 /兵庫

2012年11月28日 01時16分37秒 | 障害者の自立
 障害者10+件作業所で作っているスイーツの出来栄えを競ったり、販売したりする第1回「チャレあま」スイーツコンテスト(主催・同コンテスト実行委員会)が25日、尼崎市南塚口町2の塚口さんさんタウン2階スカイコム広場であった。阪神間にある五つの障害者10+件作業所が参加し、計300食を準備したが、開始から約20分間で「完売」となる盛況ぶりだった。

 会場では、チョコレートをふんだんに使った「ガトーショコラ」や、東日本大震災で被災した宮城県女川町の作業所の支援を受けて作った丸大豆おからと国産小麦粉などを使った「おからかりんとう」など、工夫を凝らしたスイーツが並んだ。

 審査会では「見た目もよく、サクサクとした食感がいい」と尼崎市南武庫之荘3の就労事業所「アクアガーデン」のココアクッキーが最優秀賞に選ばれた。同施設でクッキーを作ったメンバーの1人、加藤哲さん(51)は「試行錯誤して作ったクッキーが選ばれてうれしい」と喜んだ。

 審査した同実行委員会の事務局、NPO法人ASUネット理事長の磯田洋一さん(70)は「これからも(コンテストを)続けて行きたい。これを機会に作業所の活動を広く知ってもらえれば」と話した。

毎日新聞 2012年11月26日 〔阪神版〕

旭川荘、障害者医療の病棟起工 2014年秋の開設目指す

2012年11月28日 01時10分31秒 | 障害者の自立
 社会福祉法人・旭川荘(岡山市北区祇園)の障害者専門医療施設「旭川荘療育・医療センター」の新病棟起工式が27日、同荘内の建設予定地であり、関係者が工事の安全を祈願した。障害者や家族が地域で暮らしながら必要な支援が受けられる総合施設。12月中旬に本格着手し、2014年秋の開設を目指す。

 約50人が出席し、神事で末光茂理事長がくわ入れをした後、玉串を奉納。江草安彦名誉理事長が「半世紀以上にわたる障害者支援の経験を生かし、時代のニーズに合ったきめ細やかな対応ができる総合的医療拠点にしたい」とあいさつした。

 同荘は4月、障害児・者入所施設の「旭川児童院」、「療育園」=いずれも同所=の医療機能を一本化し、既存施設を活用して同センターを開設した。

 新病棟は、鉄骨5階延べ9400平方メートル。岡山大病院など県内6病院の新生児集中治療室を退院した重症心身障害児を受け入れるベッドのほか、発達障害児専門の診察室を新設。「障害者総合相談支援センター」も設け、医療・福祉の相談をワンストップで受け付ける。

山陽新聞-(2012/11/27 12:25)