ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者の視点で企業に助言

2015年02月10日 01時00分55秒 | 障害者の自立

 障害の有無にかかわらず全ての人が利用しやすい製品や施設、サービス。

 ミライロ(大阪市)は、その設計思想「ユニバーサルデザイン」を広く社会に浸透させようと設立されたコンサルタント会社だ。

 社長の垣内俊哉さん(25)は、生まれつきの病気で幼少期から車いす生活を送ってきた。「歩けない自分だからこそ、できることを」と、大学3年生だった2010年、現副社長の同級生と一緒にこの会社を設立した。資金は様々なビジネスコンテストで獲得した数百万円の賞金だった。

 障害の当事者であり起業家――両方の視点を併せ持つのが強みだ。

 例えば、手すりが張り巡らされ病室を連想させるホテルのバリアフリールーム、車いすから席に移りたいのに黙って椅子をどけてしまう飲食店の接客などへの批判は鋭い。「求められているのは、ちょっとした利便性の向上や声がけなんです。思いこみや行き過ぎたサービスは逆効果になることもあります」

 同時に、「ユニバーサルデザインは企業の利益につながる」と訴える。施設内の段差解消やホームページの障害者向け情報の整理などを手がけた大阪府内のテーマパークは、障害者の来場数が2年間で2万人増加した。本当に必要な改善点を見極め、無駄な改修コストの削減も助言する。

 「社会のユニバーサルデザイン化は、社会貢献への思いや、当事者の声だけでは進みません。もうかったり客が増えたりといったメリットを企業が感じれば、もっと早く進み、持続的なものになります」

 率いるスタッフは24人。このうち、半数近くが車いす利用者や目が不自由な障害者だ。企業向けの研修には障害者のスタッフを派遣し、マナー講習などを行っている。「現実を知り理解を深めてもらう早道です」と明快だ。

 会社設立からまだ5年だが、大学などの教育機関、結婚式場、霊園など顧客は増え続けている。「障害者に開かれた社会づくりを加速させたい」と意気込んでいる。(斎藤圭史)

【社員旅行】料理対決など 楽しく交流

 事業が軌道に乗り忙しくなるのに伴い、飲み会などの社員同士の交流が減っていたことから、意識的にリフレッシュの時間を設けることを社員に勧めている。自らもできる限り、その輪に加わる。「心身が健康でなければ、良い成果は生まれませんから」

 2年前の夏から、全社員で京都府北部へ旅行に出かける=写真、前列中央=。貸別荘で昼はバーベキュー、夜は2、3人1組のチーム対抗で「料理対決」などを行う。

 「仕事は抜きで、飲んで、食べて、しゃべって。楽しいですよ」

 部活動も盛んになってきた。カメラ部、ボードゲーム部、テニス部などに所属。昨年末はカメラ部の男性社員と2人で、大阪府内の動物園や通天閣に出かけた。「旅行や部活はリフレッシュになるだけでなく、社員とコミュニケーションを図る大切な時間になっています」

社員の大半は20代。「若さゆえの苦労もありますが、それ以上に応援してくれる人は多い」と垣内さん(右)

【道具】自分の講演を録音 次に生かす

 2年ほど前から外部で講演する機会が増えた。障害者施策から起業の体験談、生き方までテーマは様々。全国の会社や学校などを月10件以上のペースで駆け回る。

 その際に必ず携えるのが、ボイスレコーダー=写真=。90~120分の講演すべてを録音し、週末までには聞き直す。「『えぇ』『あのぉ』など『言葉のひげ』が出ていないか、構成は分かりやすかったかなどを確認して、次に生かしています」

 さらに、「社員が営業する時の提案説明などに役立つかもしれない」と、録音データはすべて保存しておき、全員がいつでも聞けるようにもしている。

 これまでにこなした講演数は約300回。今や原稿がなくても話せるようになり、話術にもたけてきた。「最近は、もう少し表現を変えたら笑いを取れるんじゃないか、なんて別の欲が出てきていますね」

かきうち・としや
 1989年、岐阜県生まれ。骨が弱く折れやすい「骨形成不全症」という病気で、幼少期から車いすで生活。2010年、立命館大学経営学部3年生の時に同級生とミライロ設立。未来の「色(イロ)」、未来の「路(ロ)」が由来。
2015年02月09日    読売新聞



“障害者のセックス映画”公開の理由

2015年02月10日 00時55分09秒 | 障害者の自立

 車椅子に乗る2人の身体障害者の性に関する話などを追ったドキュメンタリー風映画「マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画」が14日から東京・渋谷の映画館で公開される。

 監督はソニーミュージック所属アーティストのPVやドキュメンタリー映画などを手がけてきた映像ディレクターの佐々木誠氏。テーマはマイノリティーとされる人々とマジョリティーとの境界は誰が決めるのか、だ。

 劇中に登場する車椅子の重度身体障害者、門間健一氏と熊篠慶彦氏は佐々木監督の古くからの友人で、別の友人に2人のことを話したのが製作のきっかけになった。

「2人は僕より欲望に対して正直だった。熊篠さんは障害者の性的な部分を支援する特定非営利活動法人の理事長です。僕は2人と普通に性関連の話をしていたんですが、10年ほど前、地元の友人に2人のことを話したら『え! 障害者がセックスするの?』と驚かれた。僕はその反応に驚き、ショックを受けた」

 性欲があることは人として当たり前だが、世の中には障害者に一方的に“天使性”を求め、性的な部分を見ようとしない人もいるという。

「障害者を特別な目で見ることに疑問を持ってほしい。僕は2人とあるイベントで会い意気投合したんですが、そこにいた他の障害者とは仲良くなっていない。仲良くするかどうかって、趣味が同じか、気が合う合わないかで、障害者か健常者かは関係ない。障害者だからと心の中で引いている境界の根拠は何? 誰が決めたの?と考えてみてほしい」

 佐々木監督はあえてフィクションと実話を交ぜ合わせた。「ベースはドキュメンタリーで、実在の人物が自分の言葉で語っていますが、ところどころフィクションが入ります。その境界は明示していません」。上映後にはトークショーで、ドキュメントと見せかけたフィクション部分などを一部明かす。「作品全体で“疑う”ことを提示する仕組みです」という。

2015年02月09日    東スポWeb


視覚障害者 ラジオが支え 善意の信号40年 「チャリティ・ミュージックソン」 [福岡県]

2015年02月10日 00時51分16秒 | 障害者の自立

 目が不自由な人のために音の出る信号機を贈ろうと、ラジオを通して呼び掛ける九州朝日放送(KBC)=福岡市=の企画「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」がスタートから40年になった。「通りゃんせ基金」として寄せられた募金は前回までに計約3億3483万円。言葉を通して広がった善意は、福岡県内の音の出る信号機(全710基)の27%に当たる193基の設置につながった。

 「ミュージックソン」は1975年、ニッポン放送(東京)が全国のラジオ局に呼び掛け、同局とSTVラジオ(札幌市)、KBCの3局が同時に始めた。視覚障害者が情報を得る手段として、ラジオを最も頼りにしていたことから、音の出る信号機の普及をきっかけに障害者への理解が進むことを目的とした。

 原則として、12月24日の正午から翌25日正午まで各局が特別プログラムを放送、音楽をかけながら24時間募金を呼び掛ける。タイトルのミュージックソンは「ミュージック」と「マラソン」を合わせた。

 KBCでは「メーンランナー」と呼ばれる総合司会者役のアナウンサーが募金情報をスタジオから電波に乗せ、ラジオカーが県内各地を回って中継放送しながらリスナーから受け付けた。募金受付期間を3カ月間に延ばした76年には山口百恵さんも本社を訪れ協力した。集まった募金は、県警を通じて毎年3~13基の音の出る信号機設置につながったほか、点字サークルの運営にも役立っている。

 県盲人協会の小西恭博会長によると、鳥のさえずり音やメロディーが鳴る信号機は、都市部よりも郡部の方が要望が強いという。人や車の通行量が多い場所だと周囲の気配で信号の変化が分かるが、周囲に誰もいないと手掛かりがないからで「音に向かって歩ける信号機は助かる」と語る。

 ミュージックソンに賛同し、実施しているラジオ放送局は現在、全国で11局に拡大した。一方で、パソコンやスマートフォンの普及に押され、ラジオはリスナー減少という厳しい時代が続く。KBCに寄せられる募金も78~88年にはほぼ毎年1千万円を超えたが、90年代以降は減少、昨年は約435万円だった。

 それでも13年間企画に携わる酒井明宏さん(38)は「きっと役に立っている」と確信している。毎年、名前を告げずに小銭が入った袋を本社に置いていくタクシー運転手や、「恩返しに」と白杖を手に毎年募金に訪れる男性もいる。顔を出さずに、誰かを支えたいという人たちだろうか。酒井さんは「ラジオの企画だからできる言葉のぬくもりを発信し続けたい」と話している。

 ■呼び掛けに名誉と責任 1基でも多く KBC・沢田幸二さん

 ラジオ・チャリティ・ミュージックソンのメーンランナーを過去12回務めたKBC編成制作局担当局長の沢田幸二さん(57)に思い出や今後の抱負を聞いた。

 -沢田さんにとってミュージックソンとは。

 入社以来、2年間を除き33年携わってきた。自分の声で募金を呼び掛けることの名誉と責任を感じる。

 -印象に残る企画は。

 1986年に九州産業大(福岡市)のグラウンドで「24時間草野球」をやり、中継した。雨から雪になった寒い中、募金を持ってきてくれたリスナーがいた。うれしかった。

 -メーンランナーの苦労といえば。

 やはり24時間しゃべり続けること。朝方は睡魔との闘いになる。無事終わると何とも言えない達成感がある。

 -今、思っていることは。

 視覚障害者の方から「うちの近所には音の出る信号機がない」という話も聞く。まだ足りないと実感する。一基でも多く設置できるように続けていきたい。それから、今はスマートフォンでもラジオが聴ける。ラジオになじみがない若い世代にも興味を持ってもらうように努力したい。

=2015/02/09付 西日本新聞夕刊=


餅つき:豊岡・障害者福祉施設で交流会 /兵庫

2015年02月10日 00時47分10秒 | 障害者の自立

 豊岡市上陰の障害者福祉施設「とよおか作業所 愛・とーぷ」で7日、餅つき交流会が開かれた。毎年恒例の行事で、とよおか作業所の3施設の利用者計約70人と来賓など約20人が餅をついた。

  参加者らは掛け声に合わせて元気にきねをついた。出来上がったもちにきなこや大根おろしを付けて食べたほか、よもぎもちやあんこ入りのもちも作った。

 会場には、3施設を運営するとよおか福祉会のマスコットキャラクター「たこたん」も来場した。みんなでもちを食べた後はお楽しみ会が開かれ、利用者らが豊岡こうのとりライオンズクラブのメンバーらと交流した。「とよおか作業所 郷・とーぷ」職員の古池明世さん(39)は「交流を通して障害者と地域の方との絆が深められて良かったです」と話していた。

毎日新聞 2015年02月08日   〔但馬版〕


アビリンピック 男女30人が競う 県大会

2015年02月10日 00時40分40秒 | 障害者の自立

 第37回県障害者技能競技大会(アビリンピック佐賀)の木工など5競技が、佐賀市のポリテクセンター佐賀で行われた。

 障害がある人の職業能力を向上させ、雇用促進につなげようと、県と高齢・障害・求職者雇用支援機構佐賀障害者職業センターが主催。男女約30人が出場した。

 出場者たちは、木工では木箱を、縫製ではきんちゃく袋などを製作。ビルクリーニングでは、ビルのフロアに見立てた床などの清掃に挑戦した。手順通り、正確に作業を行っているかなどが審査された。

 木工で銀賞に輝いた県立ろう学校高等部2年の松尾太雅さん(17)は「集中しながら、くぎを打つのが大変だった。これからも技術を学び、自分で考えてものを作る力を身につけたい」と話していた。

2015年02月08日      読売新聞